■ 始 ■『───ただの子供じゃない、バケモノだ』白衣を血に染めた、若い男が不気味に呟いた。若い男の前には、一人の男の子が立っている。 右手を前に出し、若い男を睨みつけている。 ギロリ、と。『もうやめて……っ! 止まって!』そこへ、一人の女の子が走って来た。若い男は安心したように、女の子を見る。『ふざけんな』女の子が必死に走ってくる、 若い男が立ち上がろうとした、 その瞬間に悪夢は始まった。 『おれたちは……、兵器じゃない……ッ』