ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ─オーバーゲーム─3話UP♪ ( No.164 )
- 日時: 2010/11/04 20:13
- 名前: 鷹の目 (ID: U3CBWc3a)
【04】
アルジー・ローランドが裏切り者────
誰もが予想だにしなかった状況の中、アースは雰囲気をぶち壊して口を開いた。
「では、藍田当真への出題です。」
「あ、あぁ・・・・」
さすがの当真も驚きを隠せず、未だに呆然としていた。
京介や玲奈、特にアルジーと共に行動していた洋一郎は、最早鬱状態になりかけている。
だが、そんなことをすべて無視し、アースは問題を読み上げた。
─あなたは、過去に人間を殺したことがある YESor NO─
「・・・・ふふっ・・・・・・」
当真は微笑すると、大きくため息をついた。
12名のプレイヤーは、もう驚いた表情を見せず、答えも何となく感じ取っていた。
「答えはYESだ。俺は、過去に2人殺したことがあるよ。」
当真は笑い交じりで言うと、ほかのプレイヤーの顔を見た。
唯一驚いていたのは、玲奈と未子、暗助と千草だけであった。
そして、京介はこの時気付いた。
THIRD STAGEに残ったプレイヤーは、
何かがおかしい________
───────
常崎学園 正門前
「KEEP OUT」とかかれた黄色のテープが、学園を取り囲み、警備員が隅から隅まで立っている。
学園内は、スーツを着た警視庁の刑事ばかりで、その中に来栖もいた。
「なにか手掛かりは見つかったか?」
「鑑識が調べていますが、今のところは何も・・・・」
来栖は白い手袋を付け、校舎の中へと足を踏み入れた。
校舎内は鑑識が至る所を調べており、教師や生徒の姿はどこにもない。
「あの、それより生徒や職員の身内が学園に押しかけて、ごった返しになってますけど・・・」
「そこは地方の警察に任せておけ。」
来栖はそう言うと、3年生の棟であるC棟1階を見渡し、ある部屋が目に入った。
その部屋とは、開かずの間と噂されていた部屋だ。
ドアには立ち入り禁止という札が貼られており、来栖は首を傾げながら、ドアに近づく。
「ここは調べたのか?」
「いやぁ〜ぁ、そこはピッキングしても開かなくてねぇ〜ぇ。かなり頑丈なドアだよ。」
年配の鑑識は手を組んで、お手上げ状態というところだ。
来栖は試しにドアノブを持ち、押したり引いてみたりした。
触っただけで、ドアが頑丈だと分かる。
「・・・・爆弾処理班を呼んで、このドアを解体させろ。」
「は?し、しかし・・・・」
「早く呼べ!!!600名の命を救える手掛かりがあるかもしれないんだぞ!!!」
来栖が叫ぶと、若い刑事は一礼をして、急いでその場から走り去っていった。
「・・・必ず、救い出してやる。」