ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ─オーバーゲーム─8話UP☆ ( No.19 )
日時: 2010/09/25 14:14
名前: 鷹の目 (ID: U3CBWc3a)

【08】

C棟 3階


A棟が封鎖されていることなんて知らない京介、玲奈、宗一郎は3階へ来ていた。
3階は各クラスの教室と図書館がある。3人は図書館へと向かうことにした。

「うわぁ・・・これは探すの苦労しそうね・・・・・」

最初に入った玲奈は、部屋の壁に沿って置いてある本棚を見ながら言った。
本棚は10列以上に分かれて置かれ、入り口付近にはテーブルに椅子が設置されてある。
無論、図書館の窓も鉄板で塞がれていた。

「一応探してみよう。」



「ここにはもうないぜ。」



3人が図書室には言った瞬間、本棚の影から突如男子生徒が現れた。
3人はいきなり現れた男子生徒に驚き、玲奈は小さな悲鳴を上げた。

「へっへっへ・・・3人で行動してんのか・・・・俺らと同じだな。」

不気味な紫色の髪に蛇のような鋭い眼光の男子生徒は、そう言うと口笛を鳴らした。
すると、本棚の奥から眼鏡をかけた男子生徒と黒髪が腰まである綺麗な女子生徒が出てきた。


「俺は1−6の平田四門。お前らも自己紹介しろ。」

「ぼ、僕は工藤歩夢・・・・」

「私は千葉菜々美。よろしく。」


四門に続き、歩夢と菜々美は自己紹介をする。
歩夢の雰囲気を見ると、恐らく四門に渋々付き合っているような感じだ。
京介は四門を見ると、その視線を右手に移した。

「ここにはビー玉はない。俺らが全部探した結果、2つ見つかったからな。」

四門はそう言うと、右手にあるビー玉を見せた。
京介と玲奈、宗一郎は顔を合わせると大きなため息をつく。


「俺らは人数分集まった。体育館で待ってるぜ。三谷京介。」


「なんで俺の名前を知っている?」


「有名だからな、1学年ダントツトップの成績優秀の生徒。」


四門は不気味に言いながら、図書室を出て行った。
菜々美と歩夢も四門を追うように、図書室を後にして行った。
残された京介達は、顔を合わせると再び大きなため息をつく。

「どうする?5階は駄目、4階は調べ終わった。3階も探す当てがない。」

「B棟に行ってみる?」

「それしか、方法なさそうだな。」

玲奈の意見に賛同した京介と宗一郎は、B棟へ行くことを決めた。

「急ごう。そろそろ、クリアする生徒も出てくるだろ。」

「そ、そうね・・・・」

3人は大きく頷くと、急いでB棟へと向かった。


──────


今時点で、現在ゲームクリアのプレイヤーは



━34名━



ゲームクリア可能人数、後は36名となる。



この瞬間、新たなシステムが動き出そうとしていた。



そして、FIRST GAMEは過激さを増すことになるのであった。