ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ─オーバーゲーム─キャストUP☆ ( No.49 )
日時: 2010/10/03 11:02
名前: 鷹の目 (ID: U3CBWc3a)

【17】 


爆発音が聞こえ、京介と玲奈は足を止めた。
それと同時に、玲奈は泣き崩れ、京介もその場に崩れ落ちた。
2人の後ろには、志村がつらそうな顔をして立ち尽くしている。

「なんで・・・宗一郎が死なないといけないんだ・・・・・」

「うっ・・・うっ・・・・・・」

京介は拳を何度も床に叩きつける。
心の底から、怒りと憎しみと悔しさが湧き出てきた。
そして、決心がついたのだ。



「俺は、このゲームの主催者を殺す・・・・」



京介はこの時、主催者に復讐心が芽生えた。
それは隣で泣いている玲奈にも芽生えたものであった。
京介は立ち上がり、渡り廊下を通って体育館前に着く。
そして、装置を見た。

「俺は一回ゲームクリアしてる。通せ。」


『不可能です。もう一度、ビー玉を通してください。』



「・・・・うるせぇんだよ!!!!」



ガン!! 



京介は断末魔を上げながら、装置を横に倒し、思いっきり蹴りを入れた。
すると、装置はバチバチと音をあげて機能停止した。
それと同時に、体育館の扉がゆっくりと開く。

「俺は、最後まで生き残る。」

壊れた装置に言い放ち、京介は体育館の中へと入っていった。



───────

体育館


そのあと、志村と玲奈もゲームクリアを果たした。
扉は数分経ってようやく閉まった。

「京介・・・」

「あぁ。これは・・・やばいな・・・・・」

京介は玲奈と共に体育館を見渡して絶句した。
最初は600人いた生徒・職員が、今では50人まで減ったのだ。
FIRST STAGEの過酷さが、どれだけ凄かったのか実感できる。

「とりあえず、一旦休もう。」

京介はそう言うと、その場に座り込んで寝転がった。
玲奈も座りこみ、安堵の息を漏らす。
だが、2人は素直にゲームクリアを喜べなかった。

「宗一郎の分も、頑張って最後までクリアしよう。」

「うん。鞍馬君の分も・・・頑張ら・・・ない・・・・と・・・・・・」

玲奈は静かに目を閉じ、そのまま寝てしまった。
京介はそんな玲奈を見て微笑むと、目を閉じて寝に入った。






FIRST STAGE ゲームセット________