ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Potential〜最強の男たち〜 オリキャラ募集中! ( No.137 )
- 日時: 2010/12/05 22:20
- 名前: ほすとさむらい ◆hLYmfkI/ok (ID: DxRBq1FF)
- 参照: http://www.doumori.com/bbs_talk/show.php?kiji_id
ビシッ!
サンドバックに和泉はパンチを繰り出す。
汗を散らし、ロン毛の髪の毛が弾ける。
「和泉、水分補給だ」
オヤジが軟らかいプラスチック製の水筒を渡す。
「・・・・ありがとう」
和泉がそう言うとオヤジは少しビクっとした。
第十五話[鉄山靠]
あの会議から三日たった。
みんなは戦争のことなんて忘れてここで特訓してる。
何故特訓してるのか、目的なぞ忘れて_______
川田は施設で骨折した右腕を何もなかったかのように使い古している。
亜門もそうだ。横腹の傷も忘れて刈っている。
そんな光景をオヤジは休憩中のメンバーたちと眺めている。
バシン!ドゴッ!
隼が放ったパンチはサンドバックを貫き、壁にぶち当たる。
「弱いけん・・・まだ・・・力がたりん・・・」
隼は拳をギュっと握り、オヤジに接近した。
「オヤジィ・・・近藤・・・つれて来いぃ・・」
隼は拳をオヤジの顔面にゆっくりと当ててみせた。
「ふ・・・その必要はないだろ・・・・」
オヤジは隼の拳を掴むや否や、背を向けた隼を押して行く。
「おお?」
隼は驚いている。
「はぁ!」
オヤジはそのまま後ろ側へ投げたかた思うと、隼が地に触れる直前に背中で勢いよく体当たりをした。
沈黙が奔る。静まり返った道場で壁が崩れた音だけが聞こえる。
「・・・立てぃ!隼!」
オヤジは手招きをすると大声で叫んだ。
「八極拳・・・鉄山靠か・・・よかろう・・・」
隼は立ち上がるとビシっと胴着を掃う。
隼は走りだしたかと思うと視界から消えた。
ザワザワ・・・と周りがし始める。
「・・・・!」
オヤジは汗をダラダラと流し、キョロキョロする。
「ハッ!」
隼は掛け声と共に姿を現し、オヤジの腹に一発膝蹴りを食らわす。
「が・・・!」
オヤジは腹を抱え吐血した。
「やってくれるのお・・・」
オヤジは隼を睨む。
「今のは・・・何故消えたか分かるか?」
隼は聞く。
「・・・・高速移動・・・だ」
オヤジは答える。
「ああ・・・そうだな!」
隼はオヤジの首元を掴み、上へ放り投げ、相手に背を向け、上半身を相手の体へ踏み込んだ。
ドン!っと大きな音を立て、壁を貫いた。
隼は壁を貫き、落ちていくオヤジを見て言った。
「・・・・てめぇなら・・大丈夫だ」
隼は和泉から水筒を奪うと水をガボガボと飲んだ。
「ん・・・・」
オヤジは目を覚ますと道場にいた。
「目ェ覚ましたか」
隼が隣に座っていた。周りには和泉やメンバーがいる。
「覚えてるか?おまえの名前とか」
隼はペンライトをオヤジの目に当てる。
「ああ・・・・こういうことだ」
オヤジは勢いよく立ち上がると背中を向け、体当たりした。
「ごはっ!?」
隼は吹き飛ばされた。
「けっ・・・懲りないオッサンだぜ・・・」
隼は切れた唇を舐めると言った。
「まぁな・・・若いもんには負けねえよ・・」
オヤジは笑うと言った。
続く