ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: Potential〜最強の男たち〜 オリキャラ募集中! ( No.145 )
日時: 2010/12/15 22:15
名前: ほすとさむらい ◆hLYmfkI/ok (ID: DxRBq1FF)
参照: http://www.doumori.com/bbs_talk/show.php?kiji_id

ジュバ!
肉を切り裂く鈍い音が聞こえる。
「そんなものかぁ」
冷たい言葉がまた彼を貫く。
「ちっ・・・」

第二十話[出陣]

切り裂いた男の名は武田政宗。
もう夜中である。地下5階の悪魔のフィールドで日常茶飯事このようなことが行われている。
ここ、地下5階では殺人、レイプ、リンチ、なんでもありの場である。
強き者が頂点に立ち、弱者は喰われる。このような食物連鎖にも似たシステムは
警察、いや政府でさえもお手上げの組織、『三龍会』だからこそ成し遂げられる神業である。
「ちい・・・死んだか」
武田は刀の血をペロっと舐め、死体を蹴った。
「・・・次ぃ来いやぁ」
武田は刀で風を斬る。
「俺ぇ・・行こうか」
あのときのゴツい男、劉沌惇が前に出てきた。
「俺ぁ刀なんざいらねえ」
劉は腕を捲り、構えた。
「ほう。いい自信だなぁ」
武田は刀を構えた。

「明日・・・何時に飛行機乗るんだっけ・・・」
近藤が不安そうに和泉に訊く。
「・・・朝の10時だ」
時刻は深夜3時を指している。
「俺・・・勝てるかな」
近藤が訊く。
「大丈夫さ。お前は・・・ポテンシャルなんだ」
和泉はポン、と近藤の肩を叩いた。
「そう・・・だよな」
近藤はそう言うと布団に潜り込んだ。

翌日、朝10時

オヤジ、構成員10名以外のメンバーはリムジンに乗り込み、空港へと向かった。
空港に着き、飛行機を待った。
 一時間前・・・
近藤は私宅の点検をしていた。
「なあ。直樹。これ・・・持ってけ」
オヤジは特殊スーツを取り出した。
「え・・・ここにも敵が来るかもしれないんだから持っとけよ」
近藤はカバンを覗き込みながら言う。
「いや・・・俺は・・・ここで死ぬつもりだ」
オヤジは言う。
「は?なにいってんだよ」
近藤は笑いながら答える。
「真剣にだ。とにかく持ってけ」
オヤジは特殊スーツを近藤に押し付けた。
「ったく・・・」
近藤はスーツをカバンに突っ込んだ。

「おい!近藤!」
近藤はボケーっとしていたが、和泉が呼んでくれた。
どうやらもう時間になったらしい。
完全に怪しいスーツ姿の一行はテクテクと飛行機の場所まで歩いて行った。
検問にも引っ掛からず、無事に飛行機に乗り込んだ。
「俺ぁ・・・あいつらのためにも帰ってこなきゃだめやけん」
隼は隣の席の亜門に言った。
「ああ。俺は帰る場所なんてないけど、生き残ってみせるさ」
亜門もガッツポーズをとった。
「足立兄貴。絶対・・・勝ってやりましょう!」
高木は隣の足立に言った。
そして飛行機は動き出した。
「皆の衆!一発打ち負かしてやろうや!」
足立は全員に向けて叫んだ。
「はい!」
全員が大きな声で返事をした。

第三章終わり。