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Re: 小説『Potential』最新第十八話!オリキャラ募集中! ( No.36 )
日時: 2010/10/10 13:06
名前: ほすとさむらい ◆hLYmfkI/ok (ID: DxRBq1FF)

第十九話[回想①〜亜門龍司の場合〜]

私は中国に来ていた。そう。五年前のあの日、最悪の日だ。
何故来ていたか?私は仕事の関係で来たくもない中国に来たのだ。
そのころ日本では中国系マフィア・三龍会のニュースがよく流れていた。
確か三龍会の構成員が日本で殺人を犯し中国に逃げているんだっけ。
そう。俺は記者だ。その犯人に取材がしたかったのだ。取材って聞くと え? ってなるだろうけど
ちゃんと警察は中国に来ている。指名手配だってされてるからな。
逮捕されたときがチャンスだ。その場へ急行する。
そんな事情でここ、中国に来ていた。
私はよく海外へ回される。去年はアメリカのラスベガスに行った。
来月はエジプトに取材に行くつもりだ。
おかげで足腰は鍛えられてるしおまけに黒人みたく真っ黒だ。
いや、子供のころ柔道をやっていたのもひとつの要因かもしれない。
私は中国の焼肉料理店へ入った。
冬だというのに中は嫌な温度だった。湿気は凄く、むらむらしてくる。
ここあたりしかおいしそうな料理店がないのだから仕方がない。
パリーン!
皿が飛んでくる。
定員「訳)もう来るんじゃないよ!人がいっぱいで大変なんだ!」
私は中国がなんて理不尽な国なんだ、心底思った。
仕方なく私は店を出る。もう9時を回っていた。腹が鳴る。
ホテルへ戻り、ディナーを取った。今思い返せば何故この後ホテルを出たのか、後悔している。
暇だった。軽い気持ちで外に出たのが私の人生を大きく変えた。
いや、運命だったのかもしれない。
繁華街だ。もう11時だというのに人ごみで溢れてる。
まるでベガスのようだ。赤々と光が光る。
窒息しそうになるくらいだ。さあそんなこんなで事件は起きる。
今思えば人ごみの中で銃を構えても気づかれないんだな、と思う。
私も気づかぬまま歩き続ける。バァーンっと凄い銃声のほうへ目を向ける。
周りの人々も目を向ける。え?何故?周りの視線は私のほうだった。
私が何かしたか?そう思ったがすぐに解決した。私の手には拳銃があった。
人ごみのなかなら人とぶつかるのは日常茶飯事だった。拳銃を押し付けられたことにも気づかなかった。
「え?・・・・俺じゃない!」
異国の人々に日本語が通じるわけもない。いや、日本人でも聞き入れぬだろう。
女性が死んでいる。一人の男が逃げ去る。ああ。あいつか・・・あいつが犯人かと確信した。
すぐに警察が来て取り押さえられた。
その中に一人、日本人が居た。後で知った話だがその男の名は

菊池直人

続く