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Re: 小説『Potential』第一章完結!オリキャラ募集中! ( No.38 )
日時: 2010/10/10 15:38
名前: ほすとさむらい ◆hLYmfkI/ok (ID: DxRBq1FF)

—第二章—
第一話[序章]

「どうします?」
「さあな。ただ刃を交えたいだけだ・・・・・」
夕暮れのビルの屋上で二人の男が話す。
「ふうー」
男は煙草を吸う。スーツ姿に日本刀を持ち、一人の男は

  飛  び  立  っ  た  
「ふふ。貴方らしいですよ」呟く。

菊池「おい!酒井!二十四時間体制でパトカーを見張りに当てろ!」
菊池はこわばった顔で言う。
酒井「了解です」
酒井は指令を出す。
菊池「くそっ・・・・」

男は階段を下りる。
落ちていた羽を拾う。
「はは。貴方らしいな」
男は呟き、扉を開ける。
ギギィーと音を立て、錆びたとってを押す。
開けたとたんに強い風が吹き、扉の埃が宙を舞う。
スーツ姿の男はネクタイを締めなおし、ビルの屋上を見上げる。
「貴方は今日も飛び立つんですね。今日は違う彼の元へ」
風が止み、男は歩き出す。

高木「まだつかないのか?」
「はい。もうしばらくお待ち下さい」
一台の車が車道を走る。殆ど車がない中で走り続ける。
しばらくしてひとつのビルが見える。
そこで停車する。高木は車から降り、拳銃にマガジンが入っていることを確認する。
「私はここで待っています」
高木「ああ」
高木は錆びたとってを押す。中は埃臭く、汚い。
一歩足を踏み入れる。階段を上がり屋上へ出る。
屋上の端に青色の綺麗な羽が一枚落ちていた。
それを拾い、いったのか、と呟く。
階段を降り、車に乗車する。そして名もないビルを後にした。

「宵の空は気分がいい」
男は呟く。男は上空2000mを飛行している。
破れたスーツから羽を伸ばし、飛ぶ。
ひとつ、日本刀を振るう。鳥は墜ち、血が風に煽られ降る。
羽を畳み、地上に落ちる。コツ・・・と地面に足をつけ、
「今から行くよ」呟いた。
そこへもう一人の男が歩いてくる。
「貴方らしい」彼も呟く。

続く