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Re: Potential 第二章開幕!オリキャラ募集中です! ( No.59 )
日時: 2010/11/20 15:46
名前: ほすとさむらい ◆hLYmfkI/ok (ID: DxRBq1FF)

第十五話[隠れ家Ⅱ]

「アイツ・・・まさか紫電を・・・」
雷電が脅える。
「そんなはずはない!」
高木も車を止め驚き留まっている。
「だから油断・・・す・・るな!」
紫電が血まみれで圧し折れた翼で飛びながら刀で斬りかかった。
「ナニ!」
工藤は驚き背中を裂かれた。
「うごぁ!」
工藤は倒れる。
「い・・・け!」
紫電が声を上げる。
「こいつは・・・俺では・・・倒せない・・危険だ・・・」
紫電が言う。
「なにいってんだ!」
雷電が叫ぶ。
「いいからいけ!!!」
紫電が叫ぶ。
「く・・そ!絶対帰ってこいよ!まってるからな!」
高木が声を上げる。
「あ・・ああ」
紫電は走り去る車に手を振った。
「へ・・・結局やつとは刃を交えることもなく・・終わりか・・・」
紫電は悟った。
「死ねェ!!」
工藤は紫電を数百メートル殴り飛ばした。

車は大通りを走る。
オヤジ、雷電、高木以外の牢獄に入っていたものは囚人服を着ている。
「なあ・・・哲雄さん・・・菊池ってやつ・・・」
亜門が言いかけた。
「ああ。分かってる。アイツが・・詩織を殺した犯人だ」
オヤジが悟る。
「気づいてたんですか・・・」
亜門が言う。
「ああ・・・・。だがもう仇は討った・・・」
オヤジは言う。
近藤はまだ寝ている。
「そういえば雷電の本名、聞いてなかったな」
和泉が言う。
「そういえばそうだ」
川田が言う。
「俺か?俺は桑原大樹だ。昔氷川榊と牢獄に打ち込まれた」
雷電(桑原)が言う。
「氷川?」
川田が聞く。
「ああ。紫電のことだ」
桑原が答える。
「氷川か・・・」
オヤジが言う。
「どうしてぶちこまれたけん?」
隼が聞く。
「ああ。いろいろと事情があってな・・・・」
桑原が隠す。
「俺は道場の師範をやっていたんだがいきなり警官が来て取り押さえられて打ち込まれたんよ」
隼が言う。
「何もしてないのに?」
川田が聞く。
「ああ。なにもしとらんけん」
隼が答える。
「おまえらはなんでや?」
隼が聞く。
一同は経緯を説明する。
「そんなことがあったけんか」
隼が聞き入る。
「大変だった・・」
和泉が言う。
「・・・・ん・・・」
近藤が目を覚ます。
「お!直樹!目が覚めたか!」
オヤジが言う。
近藤にも経緯を説明する。
「俺が化け物に!?」
近藤は驚く。
「ああ。だから薬剤で治療した」
桑原が言う。
「ただ、その薬剤を打ったからといって完全に直ったわけではない。覚醒するときはまた化け物になる。
菊池は覚醒をコントロールしていたんだろうな・・・一度薬剤で中和させて。俺たちもコントロールしているんだ。翼を消したり出したり」
桑原が続けた。
「へえ・・・・」
近藤が言う。
「今・・・するとかねえよな!?」
今まで黙っていた高木が口を開く。
「大丈夫だ。中和させてから一日は絶対覚醒しない。ただコントロールできないとなると一日たったら覚醒する可能性はあるな」
桑原が言う。
「・・・・・・」
高木は黙り込んだ。
「今ってどこに向かってんだ?」
川田が沈黙を破り話す。
「そういえば」
和泉も言う。
「ああ。足立組の事務所だ。そこで住まわせてやる」
高木が言った。
「ほう。そりゃありがたい。すいませんな」
オヤジが言う。
「いえいえ。・・・あ、到着だ!」
高木は車を停める。

続く