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カァーン！金属音と共に牢屋のものたちが騒ぎ始める。
翼をカァーっと開かせ、鉄格子を吹き飛ばす。牢屋からとうとう脱出し、回りのものが狂い始める。
横のポテンシャル２号だけは静寂していた。
「翼・・・どこへいく？」
２号が話しかける。
「光の指す未来だ」

第十九話[回想④〜氷川榊,桑原大樹の場合②〜]

カァーン！牢屋の檻が壊れる。
「俺も・・・・連れていくのか・・・・？」
２号が驚く。
「ああ・・・・・未来へな・・・」
１号と２号は蒼く白く誠実な翼を伸ばし、ざわつき始める牢屋の並ぶ廊下を低飛行する。
後ろのシャッターと前方のほうからは処刑人がダダッっと走ってくる。
「おい！絶対逃がすな！」
賢そうな男が前方の処刑人の前に立ち拳銃を向ける。
「下がれ！」
男は叫ぶ。
「工藤長官！」
白い白衣を着た男が叫ぶ。
「なんだ榊原！」
工藤は焦りを隠せない。
「おごぁ！」
工藤は１号に大きな蹴りを入れられる。
１号、２号は処刑人たちを次々と殺す。
「くそ・・・榊原・・・・薬を・・・」
工藤は叫ぶ。
「それは・・・だめです！！！おそろしいことになります！」
榊原が叫ぶ。
「あ！！！」
工藤が叫ぶと同時にエレベーターを破壊し１号と２号が飛び出す。
ビュウウウウウウウウウウ！！！
１号と２号は地上へ飛び出す。
「ははは！最高だ！」
１号は叫ぶ。
「ああ！！」
２号も言う。
そして男たちは夕焼けに染まる大空を見上げ言う。
「・・・これはなんというものですか？」
１号は聞く。
「宵の空・・・・・」
２号は答える。

「宵の空・・・・嗚呼・・・綺麗だ」
そう言って二人は夕焼けに染まる綺麗な大空というドラマに飛び出した。

続く