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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Potential 第三章開幕!オリキャラ募集中です! ( No.71 )
- 日時: 2010/10/31 21:20
- 名前: ほすとさむらい ◆hLYmfkI/ok (ID: DxRBq1FF)
- 参照: http://www.newgrounds.com/portal/view/548926
—第三章—
_____暗闇の空の下、漆黒の翼が空を舞う。
_______ビュウウウと風を切り、その物体、『ポテンシャル5号』は飛ぶ。
第一話[漆黒の翼は闇を好む]
ポテンシャル5号、工藤信吾は狭い路地裏に翼を畳み、歩き出す。
体はまだ真っ黒である。覚醒状態なのである。
足元にあったゴミ箱を蹴る。軽く蹴ったのだが、ペチャンコになり、スプレーで落書きされた壁にぶち当たる。
「おうおうなんや兄ちゃん!そのカッコは?俺らより目立とうて言うんかァ?」
チャラい三人組が前方から歩いてくる。
「・・・・なんだ」
工藤は答える。
「こいつマジキメェ!なにこのカッコ黒いスプレーでも塗ったんかァ?」
そのうちの一人が工藤に触れる。
「うがぁ!」
肌に触れたとたん指が燃え出し、ボワァ!っと炎を上げ灰になった。
「うわぁぁぁ!」
二人が逃げ出す。
「死ね・・・・・」
工藤は小声で呟くと、口から勢いよく暗黒の光に包まれた真っ赤な炎を吐き、焼き殺した。
「・・・凄い・・・蒼白い、誠実な翼とは正反対の能力だ・・・神の子を上回ることの出来る能力ッ・・・」
工藤は拳をギュッと握り暗闇の空を見上げ、また飛び立った。
星が幾つも見え、暗黒の翼をもってすれば手が届きそうだ。
そんな勢いで工藤は飛行する。飛べば飛ぶほど能力は上がり、それは工藤自身一番実感していた。
それが楽しくてならなかった。だから飛ぶ。飛んで、飛んで、飛ぶ。
暗黒の翼は朽ちることなく光る。
闇が光るとは想像し難い。
赤い目を光らせ、空を飛ぶ鳥を焼き払う。
工藤は闇が好きでならなかった。光が嫌いなわけではない。
何故なら______闇は光るからだ
続く
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