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Re: Potential 第三章開幕!オリキャラ募集中です! ( No.72 )
日時: 2010/11/02 17:06
名前: ほすとさむらい ◆hLYmfkI/ok (ID: DxRBq1FF)
参照: http://www.newgrounds.com/portal/view/548926

ダッダッダ・・・・
古惚けた木製の廊下を複数の人が走る音が聞こえる。
ギィ・・・・
襖を開け、男たちは大広間へと一歩、足を踏み入れた。

第二話[知らなかった事実]

右には一昨日氷川が墜落した庭がある。5年前氷川と桑原が墜落した庭と同じである。
左には先ほど男たちが入ってきた廊下がある。
組長、足立龍銅が座布団に正座する後ろには刀や壺などが飾られている。
その前の列に高木、氷川、桑原、近藤、和泉、川田、亜門、隼、オヤジがいる。
氷川はまだ包帯だらけだが出席している。
その後ろには足立組の構成員が全員整列している。50人ぐらいだった。
有名な組織にしては人数が少なすぎだ。だがその理由も後に分かることとなる。
「さァて・・・全員集まったか?」
足立が腕を組み言う。
「まず、一昨日から此処に居候することになった近藤たちは3年間幽閉されていたので3年間の事情について知らない。
だから一度此処で整理しようと思い此処に呼んだわけじゃ」
足立が続ける。
一同は真剣そうな眼差しで聞く。
「丁度近藤たちが幽閉された時期だ。銃の出所やいろいろな事件のせいで三龍会との仲は悪くなり、貿易も出来なくなった」
足立が続けようとした、
「あいつら、本当に許せない!」
高木が畳を拳で殴る。
「それだけでは留まらず予想もしないことが起きたんじゃ。
三龍会のやつらが攻め込んできた」
足立が言った。
「くっそ・・・あいつらめ!」
と、構成員たちが騒ぎ始める。
「黙れ!話の最中だ!」
足立が叫ぶと喧しい空気は一瞬にして消え去った。
「すまん・・・話を続けよう。そして路地裏などで銃の発砲事件が多発した。
三龍会のやつらが日本に流れ込んで来て足立組の構成員を多く殺した・・・。
そうして今は人数が大幅に減っている。15万人はいたんだがな・・・。
逃げ出したり殺されたりしてこの有様だ・・・・
だから大金叩いてコロニーを作った。いざとなったときのための逃げ場所だ」
足立は俯く。
一同も俯く。
構成員たちも俯く。
「・・・・・そこでだ!三龍会にいつ潰されてもおかしくない!
だからお前らの力も合わせて三龍会を攻めようと思う」
沈黙に桑原が割って入る。
「・・・・そういうことだ」
足立は言う。
「これはお前らの判断に任せるから一晩よく考えてくれ」
足立はそう言って解散した。
一同は部屋に戻り話し合っていた。
「哲雄さん。どうやって刑務所から出て来れたんですか?」
和泉が聞く。
「・・・ああ。小西ってやつと組んでてな。小西・・・いただろ。殺されたけど・・・。
捕まるとき耳元で『三年後のクリスマスの日に助ける』って小西に言われてな。それでそのときお前らにも『三年後のクリスマスに迎えにいく』なんて言っちまったんだ」
オヤジは答える。
「そうだったんですか・・・」
和泉が頷く。
「それより、どうするんだ?三龍会に攻め込むのは」
オヤジが聞くと一同は口を揃えてこう言った。
「もちろんだ!」

続く