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Re: Potential 第三章開幕!オリキャラ募集中です! ( No.76 )
日時: 2010/11/09 18:36
名前: ほすとさむらい ◆hLYmfkI/ok (ID: DxRBq1FF)
参照: http://www.newgrounds.com/portal/view/548926

「・・・・起きたか・・・」
目が覚めた彼の目には薄らとした光が見える。
「・・おい!」

第六話[コントロール率70.5%]

怒鳴り声が聞こえ、ハッと起き上がる。
「・・・んあ・・・」
「俺が誰か分かるか」
男は目にペンライトを当て訊く。
「えっと・・・ん・・・高木・・・?」
「ああ。高木だ。おまえの名前は近藤直樹。思い出したか?」
高木は言う。
「あ・・・あのときと同じ感覚・・・・」
「ああ。おまえは大広間で覚醒した。それから一日中寝てたんだよ」
高木は答える。
「覚醒・・・また?」
近藤は掌を見つめる。
「ああ・・・・桑原によると・・・」
ガラ・・・・
病室の扉が開く。
「目が覚めたか・・・高木、もういいぞ」
桑原が言う。
「ちっ・・・・」
高木は不満そうに病室を出て行く。
「記憶はあるか?」
桑原は訊く。
「記憶・・・・ある・・・大広間で話し合った・・・」
近藤は言う。
「ああそうだ。おまえはもう二回目の覚醒を迎えている。これで大体はコントロールできるようになってるはずだ」
桑原は言う。
「・・・・?自分では分からない」
近藤は拳を強く握る。
「そうだろうな・・・・。だけどだんだんと分かるようになる。掌に置く様にな」
桑原は虚空を見つめる。
「そうかァ?」
近藤もまた同じ方向を見つめる。
ダッタッダッダ・・・廊下を走る音が聞こえる。
ガラッ・・・
「目ェ覚ましたんか?」
黒い胴着を着た隼が慌てた様子で病室を開ける。
「あ・・・隼」
近藤は言う。
「帰ってきたのかい?」
桑原は訊く。
「ああ。道場行ってきたけん」
隼は答える。
「まあいいや。とにかく近藤のコントロール率を計測してみようか」
桑原はスーツの内ポケットからiphoneのような機械を取り出した。
コードを近藤の頭に繋ぐ。
ビビビ・・・・音がなり、ディスプレイに表示される。
「なんだ?」
隼は覗き込む。
「いくらだ?」
近藤も覗き込む。
「・・・・凄い・・・コントロール率70.5%!!俺と氷川は時間をかけて99.9%に達したというのに・・・!」
桑原は驚く。
「凄いのか・・・?」
近藤は訊く。
「ああ・・・・」
桑原は答える。
「なあ・・・一つ訊いていいか?」
隼は切り出す。
「・・・なんだ?」
桑原はまだ驚いた表情で答える。


「・・・・神の子って・・・なんだ?」

沈黙。

続く