ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 路地裏の住人たち 裏・一話up ( No.7 )
日時: 2010/10/22 18:03
名前: 狩人 ◆Puie0VNSjk (ID: /od6a26Q)

一話 1

まぁ新学年が始まって十日くらいたった

何故だろうか、春休みがあっという間に終わった気がする

と、言っても春休みは殆ど寝て過ごした様なものだからどうでもいいけど

そんな春休みも終わって新しい学年になって新しいクラス、新しいクラスメイト

新しい新しい連発してるけど実際そんな事はどうでもいい

僕は友達ぜんぜんいないし……自分で言って悲しい

唯一の救いは数少ない友達の都(みやこ)君が同じクラスだということだ

彼も学校には友達がいないそうで去年の夏に友達になった

普通に話しかけてくれるので僕としてはありがたいし嬉しい

さて、ここで僕の自己紹介をしよう

名前は夢野慎司、男、好きなものはカレー、嫌いなものは梅干

友達は少ないので募集中、好き……憧れている人は水無月さん、嫌いな人は野球部の元太(げんた)

ヲタクっぽい感じが出ていますがよろしくお願いします

こんな感じでいいかな?これで勘弁して

さて、自己紹介はこれくらいにしてそろそろ僕の一日目を始めるよ



「睡魔は凄いね、俺を殺すよ」

僕は授業を聞かずに寝ていた

やはり新作のゲームを徹夜でやっていたことが失敗だった

今は4時間目、もうお昼か

今日は飯を持ってきていないので購買で買うことになっていた

一階の購買部でパンなどが売っているので基本はそこで買って食べる事になっている

ただ、ちゃんとした物が食べたい場合は二階に食堂があるのでそこでも食べられる

今日の気分は食堂で食べたいので食堂に行くことにした



食堂は大人数の長い列が出来ていた

金曜日には『ハラハクジ』と呼ばれる食券を買って引けるクジがある

そのクジで貰える景品を目的に来る奴が沢山要るので金曜日は行列が出来る

そして今日はその金曜日、ハラハクジの日だ

目の前には行列、最悪だ

ああ、きっと僕の好きな「焼そばカツカレー」は売り切れているはずだ…

「よぉ!慎司、好物を奪われたような顔をしているな」

好物が無くなっていると思って絶望していた僕に話しかけてきたのは都君だった

茶色の髪で少し焼けた肌、紺色の学ランで、銀色のボタンを全部あけた状態だった

僕よりも身長は高く170センチはあった

笑顔の彼は千円札をいじりながらやって来た

「奪われたんだよ、きっと僕の好物は売り切れてるんだ…」

「それよりもお前のその千円札交換しようぜ」

「君、人の話きこうよ」

そういって都君は僕が手に持っていた千円を取り上げて都君が持っていた千円を僕の手に乗せてきた

乗せてきた千円は鶴になっていた

「器用だね…」

「まさか俺の低スペックで千円で鶴が折れるとは思えなかったよ」

そういって彼は笑った

笑った姿は少し悪役っぽい、でもカッコいい

「そういやぁ…ゲームは何処まで進んだ?」

「ん?トコヤマタウンまで進んでポカチュウがラリチュウに進化したとこだよ」

「中盤か俺も同じだが少し進んでるぜ、俺はやっとトコヤマのジム倒してバッチ手に入れたよ、苦労した…因みに俺はラリチュウどころかヤクチュウも手に入れたぜ」

「はやっ!何時やってたの?」

「授業中」

「ちゃんと先生の話し聞いたら?」

「そういうお前は何時進めたんだ?」

「深夜、授業は寝た」

「お前こそ聞いたらどうだ」

そういって二人で笑った

ゲームの話をしながら列を並んでいたらやっと順番が回ってきた

予想どうり券売機には「焼そばカツカレー 売り切れ」と書いてあった

仕方がないので400円の焼き鳥丼をにした

券売機のボタンを押して、二枚の紙が出てくる

一枚は「焼き鳥丼 400円」と書いてあり

もう一枚は「ハラハクジ 21番」と書いてあった

「はぁ…どうせ当たらないよ」

「んなこたぁねーよ、信じれば当たるよ」

「そうかな」

そういって二枚の券を持ってカウンターに行こうとした

しかし目の前に一人の男が立ちはだかった