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Re: 世界を舞台に魔術【バクチ】の勝負      オリキャラ募集中 ( No.10 )
日時: 2010/10/02 15:55
名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: NN.yKTYg)

……。
……。
……。

俺、一体何してるんだ?
国会に乗り込んでいって殺されたような気がするんだが、それは気のせいだった——…。
起き上がったジャックは唖然とした。
朝の日差しが窓から差し込み、何時も窓枠に飛んできてえさをねだるツバメがジャックが起きるのを今か今かと待ち焦がれていた。
殺された日の朝の光景と寸分たがわぬ物だった。

「一体、どうなってる……?」

ジャックの言葉の直後、窓枠にとまっていたツバメが逃げる音がして、

「世界がリセットされた、君が死んでから数日後に世界が滅んだから。世界は何問かの問題ごとに進むんだ、間違った数が多ければその問題は最初からやり直しよ」

窓枠からあの声が響く。
そう、あの女の声だ。

「ジャック、久しぶり……ではないか。まだ会った事無いはずだもんね」

その声の主は、あのネルとか言う女の声だ。
ジャックは恐る恐る寝るの方へ顔を向け、立てかけてあった刀に手を伸ばした。
それを、呆れたようにネルは眺めながら、

「止めておきなよ、夢想じゃ私は殺せない」

テーブルにあった果物ナイフを手に取ると、自分の脳天めがけて突き刺した。
しかし、ナイフの方が負けてひしゃげている !?
こいつ、

「……何者だ?」

「言ってなかったっけ? ある者は私のことを悪と呼び、またある者は、私のことを神と呼ぶ。すなわち、私は悪神の類である魔神よ」

魔神……あのアリソンとか言うあいつか !? 
もしそうだとしたら、

「この指輪は一体なんだ? 才能を伸ばすと言っていたな」

この指輪がどのような効力があるのか、聞いてみずには居られなかった。
 
「その指輪? 最も重要度の高い物よ、魔神の力が得られる」

魔神の力が得られようとも、俺はあの時死ぬ運命にあったのか?
おれとも、その力には発動条件がある?
いや、第一俺は……

「いつ死ぬ事になってるんだ?」

「今日の午後3時27分49秒、仲間からの闇討ちにあって死亡する。その五日後、トランプ適合体とチェス適合体から生成されたウィルスが世界を滅ぼす」


ジャックと同じ適合体が、トランプが……世界を滅ぼす !?
そして、まだ恐ろしい真実を彼女は口にする。

「トランプとチェスは私の遊具から生まれた物だったのに、軍事利用するとは思わなかった。 トランプ、チェス適合者は力が完全定着しているときに壊さないと何度でも力は転生し、別の肉体に宿すことができる。それに、その力は移動中は見える物じゃない。体内に入って初めてカードだったり駒だったりの形で実体化する」

チェス、トランプ適合者は冠位が上のものにしか従わない。
それじゃあ、まさか、

「政府の馬鹿どもは、それをコントロールする事ができる物が欲しいのか」

「そう、その指輪が人間は欲しいのよ。それはゲームのプレイヤーとして認めるための物なのだから」