ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 世界をボードに魔術【ゲーム】のバトル オリキャラ募集中 ( No.11 )
- 日時: 2010/10/04 20:21
- 名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: NN.yKTYg)
その言葉と同時にネルは消え、まったく同じ筋書きの舞台を演じるかのごとく玄関の方からノックする音が聞こえた。
ジャックは、面倒くさそうに、
「そうだ、今日は大隊の全滅依頼が入ってたんだっけ。そこでこの指輪をもらったんだよな、行くべきだよな」
玄関の方へ向い、扉を開けた。
もちろん、今朝とまったく同じように同じ使者から国会からの命令上をまったく同じように受け取り、
「内容どおりの仕事です。エルトリ街跡地での戦闘となりますのでくれぐれもコンパスを忘れぬように、以上でございます」
とまったく同じ一句一時違わぬ台詞を言って車へと乗り込んでいった。
どうやら、本当に時間が戻っているらしい。
そんな事を考えながらもジャックはクローゼットから携帯用酒瓶5本と、刀を数本取り出した。
確か今日使ったのは、
「大蛇じゃなくて、流れ星でもなかったな。確か、小旋風」
小旋風を手に取り、ジャックは不快感を感じた。
本当に、これでいいのか?
運命という筋書きに沿っていていいのか、俺の考えに沿わなければ俺は俺である意味が無いな。
小旋風をクローゼットに戻し、手に取ったのは漆黒の刀身に紅い一筋の線が流れるように彫られている刀、流れ星だ。
持て居る刀5本のうち最も切れ味がよく能力付加がしやすいため、ジャックの戦い方に合った刀だ。
小旋風は刀身が30センチ程流れ星に比べて長いため、大勢の敵となぎ倒すときには便利だが、モノとしてはいまひとつで面倒なときに良く使っていた。
そういえば今日も二日酔いで出来れば任務行きたくなかったんだったんだよな。
さすがに未成年での飲酒は体に毒か、もう止められねーけど。
「今日はこいつにするか」
ジャックは流れ星を手に取ると、その場で刃を風に変えて見せた。
どうも、小旋風とは違ってこちらの方が風の勢い、鋭さは明らかに上だった。
そういえば、ナイトって奴にも言ってたな、剣は切れ味じゃなく相性の良さだって、
「俺自身がそれに沿っていなかったってワケか」
自分の考えすらろくに従わなかったんだ、死んで当然だな。
そんな事を考え、ジャックはクックックと軽く笑うと家の外に出て柄の悪い大型バイクにまたがると一気にアクセルを踏み込み、ギアをマックスにして戦地へと飛ばした。
「どうせ今日死ぬ命だ、存分に楽しませてもらうぜ!」
そんな事を考え、バイクを飛ばしすぎたために途中で警察に止められ、スピード違反と飲酒運転で捕まったのは言うまでも無い。
その後、政府からの命令状を見せて戦場へ赴く頃には宣告された午後3時27分49秒のタイムリミットが迫っていた。
現在、午後3時15分。
リミットまで、後12分。