ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 世界をボードに魔術【ゲーム】のバトル ( No.122 )
- 日時: 2010/11/02 08:09
- 名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: xiz6dVQF)
ネルが夢想式の型から、剣を持ち変える。
破玉と言う型の剣技は、ジャックも聞いたことが無く、古い文献で偶然見つけた夢想より古い物なのか、一子相伝とやらなのか。
さっぱり分からない。
だが、ここで分かる事は唯一つ。
「この剣技は、中途半端な夢想よりも強いよ。夢想の性質上、1日で簡単に覚えられる型を数万、数億と覚えていても、まだこっちの方が強いと言えるくらいね。
実際、夢想の型は約40億の基礎から成り、無限に、自分の想うがままに放てる物。それに対し、破玉は、基礎となる型の数がそれよりも少ないのに対して、基礎の性能が明らかに上。
つまり、夢想の強化版! 故に、同時間の鍛錬であれば結果を望めるのは破玉……!」
ネルがその場から動いた!
目にも留まらぬ速さで男爵へ突っ込む!
だが、男爵は鬱陶しいハエでも払うかのように剣を一振りすると、ネルは壁へと弾き飛ばされる!
だが、ネルはネルだ。飛ばされた壁を蹴ると、再び男爵を……!
「君には学習能力が無いのかな? 動きが——…」
「直線的過ぎるって? そういうと思ったよ!」
男爵の目の前でネルは地面に吸い込まれるかのように消え、気づくとナイトの足元で逆立ちをしながら顎を蹴り上げ、一撃で仕留めていた。
それを見た男爵は苦笑いして、
「ナイトを一蹴か、中々の猛者だな」
「……女の子に猛者ってどうなのよ。この場合、褒め言葉と受け取っておくけど」
ネルも苦笑いしながら男爵を軽く睨み付ける……!
その直後だった。
ナイトが起き上がりジャックを襲う!
……だが、それも虚しく大剣が顎の砕けて重傷とも言うべくナイトをその場で床に沈めた。
大剣を振り回したダボダボズボンの男がジャックを一瞥すると、男爵の方へ向った。
「何がなにやら、楽しそうな事になってるみたいだねぇ。俺も混ぜてくれよぉ」
あの時の、東 宗一郎だ。
今回はなにやら様子が可笑しい様だが、敵……か?