ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 世界をボードに魔術【ゲーム】のバトル オリキャラ募集中 ( No.14 )
- 日時: 2010/10/04 20:15
- 名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: NN.yKTYg)
戦場は、静まり返っていて欲しかった。
一度でいいから、静かな所ですごしてみたかったからだ。
だが、現実はそんな事知った事ではない。
そこは断末魔の悲鳴が響き、火薬が爆発する音と魔術が空気を歪める何かを吸い込むかのような音で満ち溢れていた。
この時代の戦場は、そんな所だ。
ジャックは依頼通り任務へ移行した。
背中の刀に手を伸ばすと辺り一帯の空間を周囲から断絶するかのごとく周囲の兵士を切り倒し、周囲をすり鉢状に陥没させた。
そしてジャックは中心で待つだけでバランスを崩した兵士たちが転げ落ちて来るのでそれを切り倒すだけでいい。
そんな彼に、一筋の閃光が襲い掛かった。
もちろん造作も無く兵士共々切り倒しなぎ払うが、その閃光は威力と数を増してジャックへと襲い掛かる!
難なくそれを避け、
「鬱陶しいな、このゴミクズがッ!」
仕方なく兵士無差別殺害を止めると閃光を避けつつ発射元へ向った。
まったく、この閃光は即死呪文だぞ!
普通なら一発撃つだけで魔力も体力も持っていかれるはずなのに何故こうも連射が効く !?
普通なら1日一発が限度だぞ、それを何故、
「そんなに連射できるんだ?」
閃光の火元に立つ少年へ問う。
黒髪で異様に髪の長い彼はオッドアイの瞳をジャックへ向けると、攻変異へと即死呪文を発射した。
ジャックはそれをことごとく避け、
「餓鬼ィ。お前、何者だ?」
完全に臨戦態勢へと移った。
周囲一帯をジャックの膨大な魔力が駆け巡る!
それを知ってか知らずか少年は、
「悪いけど・・・お前には消えてもらう」
ジャックへと先ほどの即死術を連射した。
しかし、先ほどとは打って変わって弾くだけで避けないジャックに違和感を感じたのか、その場で迎え撃つ態勢へと切り替える!
それなりの魔術師らしい、内容魔力の量が半端ではない。
少年は、めんどくさそうに頭を掻くと指輪の付いた手のひらをジャックへと向けると、
「魔の神のトランプよ、我に力を」
ジャックは一気に脱力したかの如く膝をついた。
この書き、俺の力を奪いやがる!
とっさにそれを防ぐかのようにジャックもネルから貰った指輪を少年へ向けた。
勝手にジャックは、
「我魔力の落とし子よ、我に従え!」
自分でも知る由も無い呪文を口走った。
直後、一気にジャックの体が軽くなった。
それと共に少年は、地面へと手を向ける。
なんだか、嫌な予感がする。
「古より伝わりし我僕よ、我名においてここに力を貸したまえ」
召還魔術 !?
馬鹿な、召還魔術は召還魔獣との契約を交わさねば使えないはず!
こいつ、契約者か!
そんなジャックの考えをよそに少年は、共にその場で力尽きた。
どうやら、魔力が足りず発動せずに魔力、体力を全て持っていかれたらしい。
さっきの呪文は、この指輪の効力か……?