ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 世界をボードに魔術【ゲーム】のバトル    オリキャラ募集中 ( No.27 )
日時: 2010/10/10 14:41
名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: NN.yKTYg)

真人間って何だろうな?
俺が餓鬼の頃は強い奴と言われてきたが、そうでもないような気がする。

「凄まじいな」

ジャックはただただその言葉以外に言う言葉など無かった。
国へ続くゲートをくぐればそこからもう湖のほとりへと出ているのだ。
元々擂り鉢状だった地形も手伝って、火口付近に湖が出来ているような形になっている。
見渡す限りの水平線、おびただしい数の瓦礫に死体。
中にはジャックを苦しめていた研究者の姿も存在した。

「さあて、これから何処行くかな。バイクはゲートに預けてたから無事だが、……金は困ったな」

取り合えずいく当てが無い、何処へ行くことにするか……。
そんな事を考えていたジャックを何者かが後ろから、

「好きよォ」

動けぬように押さえつけた。

「大好きな物壊すのって楽しいよねぇ」

う〜む、どうやら酔っ払い女。
と言うか、ジャックが毎度仕事が終わるたびに行ってた酒場の常連ではないか。
しかも、酒飲みすぎてベロベロに酔っている。

「リアさん、生きてましたか。良くその状態で生き残れましたね」

「あらぁ? なんだ、ジャック君か。仕事帰りなんでしょ? 今日も私が殺そうとしてるのにもがかなくていいの?」

うん、この人はやっぱり苦手だ。
今も既に包丁を首に突き立てて来てるし、酔っている奴ほどいやなもんは無い。
もっとも、酔っている時の俺とは息が合うらしいが……。

「どうなってるんですか? 町が湖のそこですよ?」

「今頃気づいたの? まあいいや、教えてあげる。剣による巨大な亀裂で国土地下に 存在した地下水が一気に噴出して沈んだのよ」

まあ、そりゃそうかも知れんが、そんな化け物じみた奴なんてこの世にいるわけが……、

「アリスって女の子。2000年くらい前だったかな、突然姿を消した海賊の女の子よ。それよりジャック君、行く当てが無いんでしょ? 対人の賭けで生計立てるのもいいと思うんだけど、どうする?」

リアがジャックを羽交い絞めにしながらポケットを探ると一枚の紙を取り出した。
その紙に記されていた内容は、

「国外で戦闘による賭けを行ってるって?」

しかも一人頭掛け金は10億で死んでも責任は取らぬ上、能力者限定と来た。

「どうするのぉかな?」

「OK、乗った。ただし、1ヶ月だけだ」

「そうこなくっちゃ。途中退場もOKよ。ああ、魔物の相手とかもすることになるから宜しく。ちなみに君は上級魔族レベルでの戦闘になるから死を覚悟してね」

……マジかよ。