ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 世界をボードに魔術【ゲーム】のバトル オリキャラ募集中 ( No.34 )
- 日時: 2010/10/17 15:32
- 名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: NN.yKTYg)
翌日、異常なほど酒を飲んだのが原因か、ジャックは傷口を押さえ、ベッドから起き上がれずに居た。
傷が、昨日受けた傷が異様に痛む。
「やっぱし酒は飲むべきじゃなかったな、二日酔いだ。——…うっぷ」
珍しく二日酔い状態のジャックに、リアは新聞を投げつけた。
どうも、事件の予感が……。
新聞の内容は、銀行強盗の自首と言うものだった。
別にどうと言って変な事は書いていない。
そんな事を考えた矢先、ジャックの目にとんでもない活字が飛び込んできた。
“自首時の強盗の体は生気を吸われたかのごとく枯渇していたが、入院した翌朝には元に戻り退院した”
こんな魔術、人間は持っていない。
それどころか何処の文献にも載っているのを見た事がない。
夢想を調べている時に散々魔術の文献も何もかもを漁り、やっと組み立てた。
それだけの文献の中にも無く、聞いたことも伝説すらない物を使うのであれば、こんな芸当が可能なのは神だけだ。
その神は、ジャックに心当たりが有った。
「まさか、銀行の防犯カメラでも調べてきたのか?」
その問いに、リアはニッコリとしながらうなずいた。
どうやら、リアもこの話に興味が有ったらしい。
で、
「どうだった?」
「どうもこうも、茶髪の女の子よ」
やっぱしこの犯人は……、
「ネルか……? 違うな」
そんな呟きをよそに、リアは旅支度を始めた。
何故今旅支度を……?
「何してるんだ?」
「見れば分かるでしょ、ここから抜け出すのよ。魔神の仕事は個々みたいな所を消すのも含まれているのだから当然、ここに居れば死ぬわね」
マジか。
殺されてたまるか、俺も——…。
「貴方は逃げれないね、おいていくから。バイバイ」
……テメッ!
その言葉に反応し、ジャックは悪態を付き始めた。
「戻って来いピ——! 逃げてんじゃねえぞ! オイこっち向けピ——! が!」
そんな悪態をついた直後だった、ジャックの借りている宿の屋根がきしむ音と共に小屋全体が一気に潰れる!
「さてさて、魔術使用違反者は居ませんか〜?」