ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 世界をボードに魔術【ゲーム】のバトル オリキャラ募集中 ( No.35 )
- 日時: 2010/10/20 16:51
- 名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: NN.yKTYg)
ジャックは怪我の事など忘れ、刀を足で蹴り上げると鞘から刃を剥き出しにしてそいつへと突きつけた。
もちろん、動けないのでベッドの上からだ。
「お前、ネルじゃねぇな。一体誰だ……?」
ジャックとリアは今までに無いほど殺気立っている。
それもそのはず、動けるはずのリアでさえ圧倒的名プレッシャーに地面へ押し付けられているのだ。
「ボクか? ボクはアリス、3代目の魔神だ。どうやらこの辺で魔術の不正利用……魔術の乱用が確認されてね。悪いけれど関係者には全部死んでもらう事になっている」
「へえ、そうかい。じゃあ、俺を殺せるかな……?」
ジャックは半ばハッタリで相手を遠ざけようとするが、実力差など一目瞭然。
明らかにジャックが気迫だけで押されている。
周囲の空間を捻り曲げ、壊してしまいそうないような悪意に満ちたプレッシャー。
それに対する恐怖を押さえ込み、ジャックはまだ動かせる右手で流れ星をクルリと回すと再び構え直す。
この距離なら、夢想……
「堕龍交差!」
蛇のようにのた打ち回り、周囲を見境無く攻撃する技も届く!
案の定、奴にはその攻撃が届き、幾重にも顔に刀傷を刻んだ。
だが妙だ、プレッシャーの割りに大したことがない。
大体そこまで悪意を持ち、ここまでのプレッシャーを発すると言う事はそれなりに修羅場をくぐっている。
この程度の攻撃など、避ける事はたやすいだろう。
そんな事を考えて居た瞬間にその理由は分かった。
傷が……紅い煙を上げて回復していく……!
「変だな、何で避けないんだ? って顔だね、それで今度は何故傷が瞬間的に回復したのかが気になってる顔だね。教えてあげるよ、ボクが……神だからさ」
その言葉と同時に奴の手に光の剣が現れ、それをそのままジャックへと……、
——振り下ろす——
今度の世界は……ここでリセットか——…?
走馬灯がジャックの脳裏によぎる。
ああ、ろくなことした思い出って奴がねェ……。
何人俺は殺してんだよ、10000……20000……?
とてもじゃないが数えられないな。
どんどん最近のことが映ってきた。
「悪いけど・・・お前には消えてもらう」
……罪木か。
「ふぎょぐぉがわわ」
……ピザ食い終わってから話せよ、何ていってるか聞き取れね——。
—————死ぬからって諦めちゃ駄目だよ。死ぬんだから足掻いておかないと後悔する羽目になるよ?—————
目を開けるとあの声が、剣を片手で止めていた。