ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 世界をボードに魔術【ゲーム】のバトル オリキャラ募集中 ( No.42 )
- 日時: 2010/10/23 10:00
- 名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: NN.yKTYg)
「私を相手にするの? 死ぬよ、止めておきな。それに、私もあの馬鹿を追ってきた事がそうだけど“仕事”の途中だから相手してる暇は悪いけど無いんだ」
その言葉と共に、周囲へ霧散するかのごとく消えて見せた。
気配までが霧散しているような感覚……?
「ジャックは引き続きゲームの駒を殺すことに専念してよ」
ネルが軽く放心状態のジャックに呼びかける。
しかし、殺すと言う言葉がジャックの表情を一気に変えた。
そして、
「俺は、もう人を殺さない」
この言葉にネルは唖然とする。
それもそうだ、何万人もの人間を殺し続けた殺人鬼がある日突然“もう人は殺さない”などと言うわけがない。
言ったとしても口だけだろうが、ジャックからはそれを成し遂げるべく一切の殺気が消えていた。
ジャックは構えていたままの刀をクルリと手のひらで回転させると鞘に納め、
「コイツはまだ使うけどな。相手は能力を植えつけられた人間だ、能力をなくせば無害だろ?」
ネルを軽く見上げると、そのまま眠りに落ちてしまった。
こんな馬鹿でかい傷を負って、よく今まで意識があったものだとリアが呆れた顔で言っていたが、
「ジャックは無茶ばっかりするんだ、昔の私みたいにね」
その言葉で一発解決した。
何故解決したって?
魔神の寿命は半端ではなく長い、ネルも現在推定年齢は4000歳。
とてもではないが、人間には生きる事が不可能な年月を常に眺めていたのだ。
だが、人格がそれで決まるわけでもなく、ネルは人を殺す問題解決方法を選び、17年しかまだ生きていないジャックはその方法を、殺さぬものへと変えた。
どちらが正しいかなど、誰にも分かる術も無い。
唯一ついえることは、
「人間には道の領域って事?」
「そういうこと。リアちゃんと違って私は無能で高慢な人間の相手ばっかりだったからね、殺さないと解決できない問題だけだった」
その言葉が終わるのを待っていたのか、ネルが喋り終わるとドアがノックされた。
リアがドアを開けると、罪木がその場で寝るに伝言を伝え、帰ってしまった。
それを効くと、ネルも承諾したのかその場から霧散するかのようにして消えた。
……この後、どうするんだ?