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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 世界をボードに魔術【ゲーム】のバトル ( No.81 )
- 日時: 2010/10/27 22:09
- 名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: NN.yKTYg)
ベッド脇に砕け散ったはずの流れ星を見つけ、ジャックは腰に挿すと馬鹿高い塔を躊躇無く飛び降りた。
見た感じ8kmはある高さを、恐れもせずに、顔色一つ変えずに……。
雲を突き抜け、
“……トン”
と言う軽い着地音が放たれた直後、ジャックは周囲の景色が変わっていることに気付いた。
見た感じ、シンプルで機会が回路を連ねた電気部品の
山、山、山。
その脇には、研究レポートであろう耐熱性の金属板に文字の彫られたプレートが重ねられていた。
万が一、研究所が火事などの災害に見舞われた時に燃えて研究成果が消えないようにと言う工夫だろうが、この際そんな事も関係なかった。
火事で発生する温度は精々高くて2500℃。
ジャックは低級な物ではあるが魔術と言う火炎を操れ、その温度は8000℃を優に超える。
耐熱プレートであろうが、火災程度しか想定されていないのだ、
「甘い考えだな、侵入者にこうして記録を消されるとは」
ジャックは手のひらで紫色の炎をクルリと回すと流れ星に纏わせる。
「夢想……」
夢見式、華月!
廊下の端までその一振りで記録プレートどころか壁までもが溶けて消え去った。
後は、進むだけだ。
その場から、一歩踏み出した直後だった、
「ジャックか、久しぶりだね」
あの時の声が、ジャックを呼び止めた。
コイツは……
「涼岬……暦? 何故ここに居る……?」
「何故って、世界の滅亡を食い止めるためさ」
まるで当たり前のように答えをジャックにぶつけた。
どうやら、ネルはとんでもない応援を呼んでくれたらしい。
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