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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 世界をボードに魔術【ゲーム】のバトル ( No.93 )
- 日時: 2010/10/29 16:59
- 名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: NN.yKTYg)
- 参照: 弧断=こだち
炎が消えるのであれば、煙も出ない、ガスマスクも不要だ。
つまり、ここにはガスマスクなど存在しない。
ガスマスクの使用目的は、煙などを吸わぬ様に使うのだ。
だが待て、煙が出る前に酸素で消せたとあっては消火栓も存在しなくていい。
どこかに矛盾がある。
この気体は、何か問題が……。
そういえば、クィーンは平気そうな顔をしていたな。
1階を歩き回ってて……1階……?
そういえば、1階に居た時にはあの臭いはなかった。
つまり、軽い気体と言う事だ。
そうだ、
「上の階へ逃がせば良い」
言葉が出るよりも早く、結論が出た時点でジャックの体は大穴から2階へ侵入していた。
その場で刀を数回クルクル回す。
そして、
「夢想……」
弧断!
その場で刀を振るうと、刀は大きく天井を撃ち抜いた。
その場の空気が上へ上昇するのを肌で感じる、これでいいらしい。
だが、問題が一つ発生した。
このフロアの燻っていた炎が一気に酸素を得て燃え上がったのだ。
爆炎と共に、ジャックを上のフロアへと押し上げた。
「バックドラフトかよ……。意味無かったな、やっぱしガスマスク探すっきゃねえか。トランプの兵隊も居るだろうし、そいつから剥ぎ取れば良い」
そんな考えだったが、状況は一変した。
あの気体は上へ逃げたはずなのだ、なのに何故、
「何故息苦しくならない……?」
「そりゃよー、あれじゃねえか? 俺のガードエリアの中に居るからだ」
疑問を感じていたジャックに、声の主は歩み寄る。
聞いた覚えがあるな、確かお前は、
「チェスの駒か。確かクィリー・ウィルソンだっけか? 噂ではチェスのルークに志願したそうで」
「そうだ、よく覚えていてくれたな。騎士兵育成学校以来だな、懐かしいぞジャック。まあ、今回は同級生ではなく俺のターゲットだがな」
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