ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: Game −ゲーム− ( No.6 )
日時: 2010/10/10 20:23
名前: まる ◆tsGpSwX8mo (ID: .NK6C5YY)



 屋上はいつも扉が閉まっている。
 危ないから、らしい。

 「___もしもし」


 ゆっくりと携帯を耳にあて、電話の相手を確かめる。
 日通知は滅多に来ない。


 「___五十嵐、エイジ君かしら・・・?」

 「・・・・、どちら様、ですか」

 一瞬だけ声が震えた。
 僕は怖がっているのか・・?
 たかが日通知に。

 「・・・怖がらなくてもいいわよ、五十嵐エイジ君」

 「あっ、あなたは誰なんですか・・っ」

 「ね、絶望ゲーム。参加しない・・・?」

 その単語を聞いただけで、僕の呼吸は止まった。
 そして背筋が冷たくなっていくのを感じた。


 「・・・っ・・あ、なたは、誰なんですかっ どうして僕の事を知っている?!」

 「___山本君」

 「・・・!」

 不意に彼の顔が蘇った。
 どうしてこの人は彼の事を知っているんだ。
 一体誰なんだよ・・っ

 頭の中でいろんなものがぐちゃぐちゃになっていた。
 山本君
 絶望ゲーム。
 謎の相手。
 呪いの館。

 「彼はね。絶望ゲームに負けたの。最後まで諦めなかったけど結局絶望したわ。 五十嵐君、君はできる。参加してみない?」

 「いやですよ!!そんなの!!どうして僕が・・」

 「山本君、みんなから必要とされないの。おかげで山本君なんてコ、前からいないとされてる。五十嵐君、山本君は最期になんていったと思う?」

 「・・・知りません」


 僕は山本君とはあまり話したことが無いし、友達でもない。
 彼と僕は縁の無い。


 「___五十嵐なら、覚えていてくれるだろうな。だって」