ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ——光と闇のAbility戦争—— オリキャラ募集中 ( No.125 )
- 日時: 2011/01/31 20:17
- 名前: Aerith ◆E6jWURZ/tw (ID: hQNiL0LO)
- 参照: http://ameblo.jp/ff7-perfume-love-y
Capter 22 静かな少女
大剣で応戦しているのに、強い。
リィフの大剣を振ったときできるすきに攻撃されそうになる。
さすがに持っている大剣を破壊されてはいないが、それも時間の問題だろう。
「へっ!どうした?もうキツくなってきたか」
「・・・甘く見ないで」
図体は大きい癖して、動きが妙に早い。
こっちは大剣を扱っているというのに、あっちは赤い小刀でそれをさける道具にしている。
リィフは立ち止まり、大剣をふたつにわける。
「フン。分裂したからって何が変わる?」
「スピード」
「無味乾燥だな」
リィフはそれには答えず、剣を振る。背後に回られてもこれならすぐに体勢を変えることが可能だ。
いける。
「なぜAbilityを使わない」
「あなたごとき、使う価値も無いわ」
「・・・生意気な女だ」
下に繰り出されたナイフをはじく。
赤いナイフは光りながら遠くの地面に突き刺さる。リィフは思わず、多少油断してしまった。
リドーアはにやりと笑って回し蹴りを繰り出すが、気づいたときにはもう遅かった。
「ぐっ・・・!ああぁあっ!??」
「さぁ、本気を出せよ。俺を楽しませてくれ。それともさっさと殺っちまおうか?」
右足を抱え、顔をゆがませる。
しかし嘲ったリドーアにも異常が起きていた。なぜかいきなり吹き飛ぶ。
爆破の形跡も見当たらず、リィフは足を抱えたまま辺りを見回す。
「これが貴様の能力か、女!!」
「違う、今のは・・・??一体・・・」
仲間の中にも、今の攻撃をしたものは見えない。
しかし後ろに気配を感じる。
振り返ると、草むらの中から左手を突き出したまま歩き出てくる人物がいた。
「・・・闇の守護者の側につきし者よ。私の刑罰を受け、あらゆる罪を浄化し、今すぐ消え去りなさい」
「誰だ、貴様はっ!?」
「・・・私は零。闇を罰するもの。」
能力者の一人。どうやら味方のようだ。
首元につけているチョーカーが湖面の光を受けて静かに反射する。
「零、さん・・・?あなたは、私の味方?」
「・・・あ、はい。そういうことになりますね」
少しぼんやりしている茶髪の少女は首をかしげてつぶやく。
おとなしそうな子だが、本当に守護戦士なのだろうか?
しかし少女の腰に結わえてある衝撃弾と背負っている大きなバズーカはその答えを持っているように見えた。
「生意気な。こんなに弱そうな子供が何をできる」
「あなたを殺すことができましょう」
静かなつぶやきが、逆に恐怖を引き立たせる。
黒い瞳の中、今まで人を殺してきたという静かな闇が横たわっているようにも見えた。
Capter 22・・END・・