ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ——光と闇のAbility戦争—— オリキャラ募集中 ( No.133 )
- 日時: 2011/01/31 17:46
- 名前: Aerith ◆E6jWURZ/tw (ID: hQNiL0LO)
- 参照: http://ameblo.jp/ff7-perfume-love-y
Capter 25 弱者
読めた。
彩佳は目を開いて、そう思った。
そして、リドーアへ不敵な笑みを浮かばせる。
リドーアは彩佳の笑みが気に入らなそうに、不満げな表情をする。
「なんだ、その目は」
「・・・読めたわ、あなたの過去」
彩佳の言葉にリドーアは憎しみを込めた目でみつめる。
リィフは何のことかわからず、ただ黙りこくっていたが、ここは彩佳に作戦がありそうだと身を引いた。
「あなたは、弱虫ね。だから私や、他の人たちに当たった。弱者はあなたのほうよ。この弱者」
「黙れ・・・。黙れ、黙れッ!!」
闇雲に、リドーアは手近な岩を怪力で投げつける。
動揺している事が見え見えだ。彩佳は難なく飛んできた岩を避ける。
リドーアは肩で息をしていた。
頭を抱え、うずくまる。
「違うッ!!俺は、俺は・・・ッ!!!」
「殺戮という狂気に酔って悲哀と憎悪を消そうとした。そして、他のひとの幸せそうな顔が許せなかった」
「お前なんかに・・・!何が、わかるッ!!?」
リドーアが怒りに任せて突っ込んでくる。
彩佳は銃でリドーアの足を撃つ。
撃たれ、勢いが急激になくなったリドーアは地面に突っ伏した。
「・・・わかるわよ。あなたのせいで、痛いほどにね。あなたがそうしたんじゃないの」
よろよろと立ち上がったリドーアは、撃たれた足を庇いつつ王家王来と共に消えた。
文字通り、瞬間移動で。
*Renka Side*
時は少々さかのぼる。
長い黒髪の男——王家王来 条は見た目に弱そうだったが、そうでもなかった。
スピア
憐架は槍を構え、ルーストは警棒を取り出し、彩佳は銃を構え、獄—あなた、鬼なの?と言いたくなった—は、金棒を構えていた。
レイルはというと——怯えて丸太の向こうに下がっていた。
一体いつの間に、と思ったが、気にしている余裕はなかった。
王家王来が、大きな鈍器のようなものを振るいながら突っ込んでくる。
「どわっ!?」
ルーストが勢いのある鈍器をかわし、そう叫ぶ。
憐架は槍でフェンシングのごとく突き出すが、王家王来はそれを見事にかわす。
槍をかわした王家王来はバク宙して間をとる。
それを見たルーストは口笛を吹き、言う。
「かっけ」
真剣みのない奴・・・。
その場にいた誰もがそう思った。
獄が金棒で殴りかかるが、王家王来は鈍器でそれを防ぐ。
「くっ・・・!」
「獄さん、危ない!!」
憐架が叫ぶが、時すでに遅し。
王家王来が足払いをし、気づかなかった獄は文字通り足元を払われる。
ゾッとするような瞬間だった。
獄が気づいたときには彼の上、王家王来が無情にも鈍器を振り下ろすところだった。
全員がとっさに攻撃に備えて動いたが間に合わず、王家王来の鈍器は狙いをそれた胸に命中する。
大量に獄が血を吐き出す。
「て・・・んめェ!!」
ルーストが怒りを露にする。
だが無情にも王家王来は鈍器で再び、今度は間違いなく頭を狙う。
しかし、響いた銃声に王家王来は鈍器を取り落としていた。
彩佳の弾が王家王来の手に命中していたのだ。
しかし今の一撃で、王家王来の怒りの矛先は彩佳に向かう。
王家王来は彩佳へ体当たりした。
Capter 25・・END・・