ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 廻れ、回れ、ぐるぐるり。 オリキャラ募集中です^^ ( No.22 )
日時: 2010/10/29 18:27
名前: ヴィオラ (ID: 6PSxBKjg)

壱.世界に溺れて、回れ。


とりあえず奈良に出会った僕は叫ぶしかなかったのだが・・・ここからも多分叫ぶんじゃないかと思ってのど飴をポケットから取り出して食べた、彼女は珍しい食べ物だとは思わなかったがまた微笑むと言葉を続けようとしていた。

しかし奈良が不意に後ろを振り向くと・・・耶麻がいたのだ、驚いたように瞳が大きくなって彼を見つめているだけだった


「お・・・
     お兄ちゃん!?」

奈良は何処行っていたのよと言うはずだったのだろうと僕は思ったが耶麻はそのまま唇で言葉を塞いだ、というか耶麻って妹がいるなんて聞いたことがなかった・・・いつもマンガの妹キャラについて語っている耶麻はきっと一人っ子だと思えたのだ。

そしてそっとキスを終えると彼はもう一度唇に近づこうとするので止めさせることにした、これだけで怒るやつなんか多分そんなにはいないと思えたからというのが理由なのだが


「耶麻・・・こっちに先客います」

「・・・あ、すまないね〜^^妹のことなんて自己紹介しただろ?」

「はい、で帰「君・・・秘書にならない?」

言葉が出なくなった・・・『秘書』だと!?帰りたいと思った僕の心がわかったのかどうか分からないのだが、秘書なんか難しい勉強をしてお茶を注いだりするというのしか知らない・・・というか難しい勉強って何だろうか。

いつのまにか奈良は豪勢な部屋からはいなくなっていたので一瞬おかしいなとは感じられたのだ、耶麻はそのままゆっくりと一呼吸おいてからまた言葉を続けた


「・・・で、どうする?もし引き受けてくれるなら俺の秘書でも構わない。」

何もいえずにそのまま沈黙が3分ほど続くと僕は思ったのだ
元々僕は鬼で耶麻は神様なんだ・・・本当はお手をとって秘書になることがいいんだろう、祖先はそうやって生きてきたんだ。

そう思うと何故か僕は座り込んでからそのまま耶麻の手をとって兼マンガの執事のように秘書になることを伝えることにした、そのままお手をとって・・・
誓う


「僕でよければ・・・貴方の秘書になります。」

「・・・そう、じゃあ・・・まずは研修だね^^」

そして僕はその後 心の中で叫ぶしかなかったんだと思う、一瞬頭が真っ白になったし研修って何をするんだろうという不安と希望のようなものに僕はただ仕方なくニコリと笑うしかなかった。


「はい^^よろしくお願いいたします」

僕は今日から秘書になる
死んだというのは事実だが
・・・三途の川を渡ったのも事実だが
とりあえず僕は何も言わずに笑うしかない

                    続く