ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 椿原小学校探偵部、始動【第3話執筆中】 ( No.104 )
- 日時: 2010/11/19 18:48
- 名前: 星都 ◆U9Gr/x.8rg (ID: PWqPGq9p)
第4話
次の日の朝の7時40分。まだ教室に誰も来ていない時間に、探偵部は集まって昨日の話の続きをしていた。
あやはまだ眠いらしく、目をこすっている。意外にも珍しく、自分の席に座っている愛香が、眠たそうに欠伸をしていた。
そして、自由奔放な耶麻は昨日の放課後にやる予定だった仕事が残っているらしく、職員室で赤ペンを片手に机とにらめっこをしているのだった。
「昨日の事は誰にも言ってないよな?」
窓際の愛香の席の周りに集まって、かなたは言った。
「当たり前ですわ」
「言っていませんよ」
「むにゃ…言ってない……」
その言葉に満足そうに頷くと、欠伸をしている愛香の方を見た。
「……愛香、どうした?お前らしくないな」
「うっさいな…」
鬱陶しそうに言うと、愛香は机の中から手帳を取りだした。
昨日のとは別の手帳だ。茶色い革の手帳で、なんの装飾もされていない。
「重要な話をしようと思ったのに…」
「重要な話?それはなんですか?」
「手帳…シンプルですわね」
「むにゃ……」
それぞれが感想を漏らす中、愛香は出そうな欠伸を噛み殺して言った。
「昨日ちょっとした人から情報を聞き出したの。まぁ情報を出してくれた人はシークレットだけど」
「お前…まさかそれって……」
心配した様子でかなたが見てくるが、舌打ちと氷点下よりも低い睨みを見せると、
かなたは黙って、心配そうに見てきた。
こいつは私の保護者かよ。
「煩い。じゃあそれを今から話すから」
—3分後—
「ってこと。情報源は最初に言ったとおりに明かせないから」
聞いた後、一同は感心して声が出なかった。
愛香は内心では咲良の心配をしていたが、名前は出してないから良いかと思い直した。
「でもすごいですね。それを聞き出した愛香は、いったいどんな手を使ったんですか?」
——お酒です。
とは言えないため、秘密の一言で終わらす。
かなたは話す前よりも心配な顔で見つめている。こっちは良い迷惑だ。
視線が気になって仕方がない。
「とにかく。今日こそはその依頼人…大沢忠だっけ?聞きに行くよ」
「了解!」
愛香の言葉に全員が頷いた。