ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 椿原小学校探偵部、始動【オリキャラ募集】 ( No.28 )
- 日時: 2010/10/17 11:44
- 名前: 星都 ◆U9Gr/x.8rg (ID: PWqPGq9p)
———罪木耶麻。
その名前を聞いたとたん、かなたと愛香の口は見事に「あ」の形で止まっていた。
その場で見ていた秀二は、2人もこんな口をするのか、と場違いな感心まで生まれてしまった。
「……じゃなくて。罪木耶麻さん……。いや、探偵部顧問って聞いてないですよ」
秀二のもっともな問いに、耶麻はさわやかな笑みで答えた。
「だって、言ってないからさ」
再びの沈黙。
それを破ったのは——ー。
「なななな、なんで耶麻さんがここにいるんだよ!!」
かなたの絶叫ともとれる言葉だった。
その声に気づいたのか。ベンチに座っていた少年——大沢 忠——がこちらを見た。
「あの…探偵部の……?」
「へ?あー、うん。一応探偵部の部長ですけど…」
あまりの同様ぶりのかなたに、耶麻は苦笑すると、部室で待ってるよと言って、どこかに去っていった。
「………何しに来たんだ…」
秀二の声は、耶麻の足音に消え入った。
——部室——
「えええ!!!探偵部顧問ーー!?この人がぁ??」
「あや、失礼ですわよ。……まあ少し同意しますけど」
部室に帰った後、待ち受けていたのは、さわやかな青年を取り囲んでいる、女子2人だった。
「ははっ。じゃあもう一度紹介しようかな。
俺の名前は罪木 耶麻。今日から探偵部顧問になったんだ」
先ほどと同じく、さわやかな笑みで言う耶麻に愛香がすかさず怒鳴った。
「どうして、耶麻さんがこの学校に居るんですか!!」
「……どうしてって…。先生だから」
「知ってますよ!でも、なんでこの学校なんですか!!しかも探偵部顧問って!」
いつもとは考えられない興奮ぶりに、かなたを始めとする探偵部一同は驚いた。
あの冷静沈着の愛香が———。
「…あれ?愛ちゃんは耶麻さん…じゃなくて、耶麻先生のこと知ってるの?」
「ははっ。耶麻先生は言いづらいかな。好きなように呼んで良いよ。
それで、あやちゃんの質問の答えだけどね。
実は僕。かなたの従兄弟なんだ」
相変わらずさわやかな笑みを崩さない耶麻。
その口から飛び出した従兄弟の言葉。隣では、しまったと言う顔をしたかなたが椅子に座り込んでいる。
「……………………………従兄弟ぉぉぉおおお!!??」
再び、部室に大絶叫が走った。
この後、その絶叫が職員室にも届いたため、数人の先生達がこの教室に来たのは、
言うまでもない。