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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 椿原小学校探偵部、始動【第3話執筆中】 ( No.92 )
- 日時: 2010/11/19 14:46
- 名前: 星都 ◆U9Gr/x.8rg (ID: PWqPGq9p)
——タコ公園——
公園に着くと、耶麻は入り口近くのベンチに座った。
「じゃあ説明すると——」
青山佐那の母親から通報があったのは、3日前の事だった。
下校時刻の4時を過ぎても、全く帰ってこなかったため、警察に通報した。
「ちょっと待って」
「ん?」
鉄棒に寄りかかっていた愛香が、不審げに言った。
「下校時刻はあくまでも目安。しかも4時過ぎたからって家までの距離を見ると、最低でも20分はかかる。」
「何が言いたいんだい?」
耶麻が鬱陶しげに言う。話の腰を折られたため、少しいらいらしているようだった。
「じゃ、聞くけど。通報した時刻は?」
「……4時30分。とりあえず話進めて良いかな?」
「……どーぞ」
タコ公園での目撃を最後に消息を絶った。今のところ身代金の要求は来ていない。
「……一応僕が聞いたのはここまでだよ」
そう言うと、耶麻はふう、と息をついた。
すると今までブランコをこいでいたあやが言った。
「えぇー?それだけぇ?」
「二階堂さんのお話とあんまり変わりませんわ」
あやの横で同じくブランコに乗っていた乙葉も、あやと一緒に不満を漏らした。その言葉に、耶麻の隣で聞いていた秀二が答えた。
「仕方ありませんよ。いくら耶麻さんが探偵とは言え、捜査情報を一般人に漏らすほど、警察は馬鹿ではありません」
「そうそう。秀二の言うとおり」
愛香が寄りかかっている鉄棒にぶら下がっているかなたが言う。
そんなかなたを、愛香は鬱陶しそうに見ていた。
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