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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 椿原小学校探偵部、始動【第3話執筆中】 ( No.93 )
- 日時: 2010/11/19 14:46
- 名前: 星都 ◆U9Gr/x.8rg (ID: PWqPGq9p)
「それで?愛香はなんて言おうとしたんだ?」
「ん?…ああ」
思い出したようにかなたが言うと、愛香が耶麻の近くに歩み寄った。
「気になっていること1、青山佐那が寄り道しているなど思わなかったのか。
気になっていること2、その母親はどうしてそんなに早く通報したのか」
指を一本ずつ立てながら言う愛香を見て、耶麻は面白そうに頷いた。
「ふうん。愛香は面白いなぁ。それについて君はどう考えてる?」
「分からないから聞いているんです」
少し苛立っているように言うと、愛香は耶麻のことを睨んだ。
そんな様子を、乙葉と秀二は心配そうに、かなたとあやは興味深そうに見ている。
「うーん…。困ったなぁ。僕は探偵だけど、この短時間で分かるものじゃないしなぁ」
「煙に巻く気ですか」
「そういうことじゃないよ。ただこれらの謎を特には情報不足だとは思わないのかい、ワトソン君?」
「いつから私はあなたの相棒になったんですか」
2人の漫才のようなやりとりに、ついにこらえきれなくなったあやが吹き出した。
隣を見ると、乙葉もくすくすと笑っている。
「落ち着いてくださいよ、愛香」
「そうそう。耶麻さんの言うとおり、今は情報不足だ」
耶麻の隣にいる秀二は呆れたように溜息をついて言った。
かなたも鉄棒で逆上がりをすると、愛香の横にやってきた。
「とりあえず、今は俺たちに出来ることをしよう。まだ依頼人にも会えてないしな。
今日はお開きだ。各自で気になる点などを考えてくるように。以上!!」
威厳を込めたかなたの言葉で、今日はお開きになった。
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