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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 蒼天のヘキレキっ! ( No.5 )
- 日時: 2010/10/27 20:19
- 名前: Agu (ID: gzQIXahG)
むかつく女からとんでもない奴。俺の早瀬 渚に対する印象はそう変化した。あんな任務を受けたきた上に、しかも堂々と俺に見せ付けてきたんだぜ?
早瀬があの依頼を受けてきたすぐ後に、俺こと新見 陽は担当教師に対して任務の解除を願い出た。
「無理です、マジで無理です」
「なんとかなるって、 警察の協力は得られてるし、いざとなればSATも駆けつけてくれるから」
そんなこんなで教師に説得されてしまった。クソッタレ。
俺達を死地に追い込んでそんなに楽しいか!
もう、全力で泣きたい気分だった……
そして現在、俺は青空澄み渡るこの屋上で黄昏ている。
ああ、いつ見ても空は綺麗だよ、パトラッシュ。
「俺、死んだな……」
テロ部隊の撃滅なんて、まともにやり合える任務じゃないだろう……
そうだ、警察に任せて後は後退しよう。うん、それがいい。
「ねえ!」
不意に、鈴の音を転がすような可愛らしい声が聞こえる。
誰かは分かっていた。いや、分かりきっていた。
「何だよ———早瀬 渚……」
俺は空に上げていた顔を声の方向へ向けながら、返答する。
いたのはやはり、黒髪に真ん中のほうに長い黒髪を束ねている美少女だった。
「アンタ!教師に任務……」
「ああ、そうだよ。あんな高難易度任務を俺達でこなせるわけ無いだろう。精々撃たれてまくって逃げ帰ってくるのがオチさ」
「ッ……!この臆病者のヘタレ!」
「いくらでも言え。悪いが、こんな無謀ことをして、屍を晒さない程度には、俺は命が惜しいんでな」
「このッ、うう……!」
早瀬はライオンみたいな呻き声をあげる。そして一呼吸後に奴はとんでもない事を静かに告げた。
「……勝負よ。ヘタレ……アンタのその臆病風が染み込んだ腐った根性を叩きなおしてあげるわ!」
「え、え?……勝負?」
*
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