ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 心の崩壊する時-Love reason- ( No.1 )
- 日時: 2010/10/16 21:46
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
∮ plorogue ∮
表(外)まだ、大丈夫。
——————心なんて、既に爆発しそうだけど。
きっと昔の様に戻れる。
——————逆に言えば戻れないかもしれない。
貴方を昔と同じ、気の合う友人として見れる。
——————もう、遅いんじゃないの?
間に合う。まだ戻れる。
——————だから、もう無駄だってば。
「煩い!!」
そう叫ぶと同時に、心の中の煩わしい声は消える。あぁ、良かった……そうホッとしてその場に座り込む。
尤もな所、大丈夫だったのは今の自分の心で自分の心以外は何一つ大丈夫じゃ無かった。
腕は自分で引っかいた跡でズタズタ、足も似た様な状態。服も所々切り裂かれている風に破れている。
部屋は本棚からは本が溢れその上どの本も破れている。机はひっくり返り、他の棚も同様の状態。
「は、はははは……」
そんな惨状にぎこちない笑みを見せつつもとりあえず後片付けに取り掛かった。今日はとにかく酷い。
理由は分かっている。今日は……
———彼が他の人と楽しそうに喋っていたからでしょ?
また声が聞こえ始める。思わずその場に膝を付き頭を爪と立てつつも押さえる。
煩い、煩い、黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ……
その声に何度も何度も小さくぶつぶつと呟やくけれどもそれでも声は黙るどころか大きくなっている。
——————だからさぁ、疲れないの?
ぴくり。自分の心の何かがその言葉に反応するのが分かった。だけど、この声に従ってはいけない……
揺れ動いている私の心情を察するかの如く声はクスクスと笑いながらさらに心を掴み、大きく揺さぶる。
——————我慢せずに、思いを出せば?
ぷつん。
(何だ、そうなのか)
(そんな単純な事だったんだ)
(こんな自分を傷つけたり家具を散らかさなくても良かったんだ)
(あぁ、何て自分は大馬鹿なんだろう)
——————自分の心を、さらけ出せば良いじゃん
「…………そうだったね。ははは」
私は思わず微笑む。場の光景には不似合いな笑いで旗から見れば私は精神異常者に見えたであろうか。
だけど笑いは止まらない。おかしいくらいに止まらなかった。
「あっはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!」
今思えばこの日から、私の心は崩壊していた。
かも、しれない。