ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 神の能力者 ( No.14 )
日時: 2010/11/02 15:13
名前: メゾ (ID: 8.g3rq.8)

第九話  「トレア対コルル」

次の日—
「おはよー。コルル」
トレアは言った。コルルはげっそりしている。
「がんばったみたいだね」
笑って言った。
「いまいち感覚分かんないけど」
元気のなさそうな声で言う。
「じゃあ、今日、練習付き合ったげるよ」
にこっと笑って言った。コルルはえぇ?!と言った表情だった。

*

「クロアー!コルル君!おはよー」
ミュリが笑顔であいさつをしてきた。二人がクラスに入ったとき、ミュリはもういた。
「遅かったね」
「あなたが早いんですー」
ちらっとコルルをみると男子に囲まれていた。今にも眠りそうだったが、一生懸命起きようとしていた。
昼食の時間。三人は学食のところにきていた。
「今日はスパッゲティがでるもんねー。やっぱ食べとかないと」
ミュリが言う。トレアはうなずく。
「そんなにおいしいのか?」
コルルがたずねる。
「うん!チョーおいしいよ!!ほんと、ほっぺたおちそうになるくらい!!」
熱く語る。おおげさだよ、というような表情をトレアはうかべる。
「まあ、おいしいかどうかは別にして、とりあえず食べてみなよ」
三人は同じものをたのんで近くのテーブルに座った。
コルルはおそるおそる口にスパッゲティをはこぶ。そして、ぱくっと食べた。「おいしい」という。
「でしょ?でしょ?」
にこにこ笑いながら言う。コルルもトレアもつられて笑った。

*

「おー。早いねー」
訓練所に入ったトレアはコルルにむかって言った。彼はずいぶん前から来て練習していた。トレアは戦闘服に着替え、剣を持った。
「相手してあげるよ」
そういうとコルルがトレアのほうに向きなおった。
「じゃあ、スタート!!」
掛け声がかかった瞬間、トレアのほうに向かって走った。剣を振り下ろす。トレアは剣をかかげて受け止め
「すごいね。一日でここまでできるようになるなんて」
と言った。そして剣を動かし、反撃をする。
(速い—)
トレアは目に見えないほどのスピードで剣を振る。その攻撃をコルルはギリギリ受け止めていた。
「どうしたの?遅いよ?」
余裕そうに言う。だんだんコルルが押されていく。ついに壁に背がついた。
「終わるよ」
大きく剣を振り上げた。
(今なら攻撃できる!!)
そう思い剣を振ろうとした、が
「死ぬよ?」
首の前には彼女の剣があった。トレアは大きく剣を振り上げ、目に見えないスピードで振り下ろしたのだ。剣を下ろし、自分の目を指差した。
「あなたは特殊能力使っているけれど、私は使っていないよ?」
確かに使っていなかった。特殊能力の目は人間を超えた意味をあらわす。どんな能力でも少し運動神経を高めることがでるので、コルルはトレアより運動神経が高いということになる。
「スピードはまあまあだけど、パワーがない」
と言った。そして
「女にパワー負けするなんて、恥ずかしいよ?」
と皮肉を言った。コルルはくやしそうにして、壁にもたれかかる。
「くそっ」
トレアは目を変え、
「よし、じゃあ、練習再開!!」
と言った。それから二人は夜遅くまで練習をした。


*後書き*
できた!できた!できちゃった!!
ついにできました! 大好きな決闘シーン!!
まあ、これからの血まみれの戦いの中じゃまだまだ序の口なんですけども。
めっちゃこの回長いです。そして、コルル君とトレアちゃんのシーンが多すぎる!!ということで、ミュリちゃんを最初に出させていただきました。 はい。
もうすぐで十話突入です!!やっときました。
次回では、トレアちゃんのお姉ちゃんを出そうと思います。どうぞよろしくおねがいしますね!!
第九話、最後まで読んでくださりありがとうございました!!
これからもよろしくおねがいします。
               メゾ