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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 神の能力者 ( No.32 )
- 日時: 2010/12/08 20:29
- 名前: メゾ (ID: 4mXaqJWJ)
番外編 「体育大会」
「これが体育大会か!!」
目をキラキラ輝かせながら、大会用にセッティングされたグラウンドを見渡すソマリ。コルルも興奮を隠せないでいた。トレアとミュリはほのぼのと二人の興奮の様子を見ていた。
開会式が終わり、さっそく競技に入った。まずは徒競争。
コルルとソマリは鍛えたんだから大丈夫と思っていた。しかし、相手が悪かった。そう、隣にはトレアがいたのだ。しかも、特殊能力の目で。
結果は予想通り。トレアはぶっちぎりの一番。コルルとソマリははりあった結果、コルルが先にゴールテープを切った。
ミュリも別の組で一番をとった。彼女は見た目によらず、けっこう運動神経はいい。「すごーい」とトレアを迎える。
「ずりーぞ。お前」
ずいっと顔を近づけて言う。
「いいじゃーん。あなた達は『男』なんだし」
ふふん、と鼻で笑った。ぜってー次の競技は負けねーと心に誓った。
次の競技は綱引き。トレア、ミュリ対コルル、ソマリだった。よーいどんで引っ張る。
すぽーん
すごくマヌケな音がした。見ると、手の中には綱がなかった。
「あれ?!」
相手の方を見ると、ミュリが綱をにぎっていた。しかし、トレアはにぎっていない。
(まさかのミュリですか…)
そう、彼女が手の中から綱を奪ったのである。
(こえー)
二人が思ったのはまさしくその言葉だけだった。
他の競技でも、全部女子二人が一番をとっていた。
結果は完敗。しかし、二人が分かったことが一つだけある。それは———
彼女たちを怒らせてはいけないということだった…
番外編 終わり
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