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第弐話　理由






「今日から一緒に生活していく
富田 瑠衣さんです、一言、何か言って」
担任が彼女を紹介する。
「よろしく」
面倒くさそうに彼女は言った。

あたしは笑った。
みんなに気づかれないよう、クスッと。



———「瑠衣ちゃんだよね」

HR終了後、あたしは富田さんのところへ向かった。
「あー、うん」
すぐ返事がきたけど、表情から色々なことが読み取れた。
「あたし、桃佳ってゆーの。よろしく」
「ん、」
「何て呼べばいい?」
「るいでいーけど」
「んじゃ、瑠衣ね！　あたしのことはももね！」
「うい」

突然、何かがあたしを掴んだ。
花歩だ。
廊下まで引っ張られる。
「なに不良と仲良くしてんの！」
軽く怒鳴られた。
「瑠衣、喋ってみると普通だよ」
「あの不良に洗脳されちゃったんだ」
ちがうけど、と心の中で思った。



それからは花歩と一緒にいなくなった。
挙句の果てに“裏切り者”扱いされちゃった。

ほんとのあたしを知らないからだよ、
知らないから花歩は、あんなこと言った。

いつかわかるよ。




　＿＿Next？　>>未定