PR
ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 血まみれ人形ごっこ(オリキャラ募集中!) ( No.13 )
- 日時: 2010/10/30 08:33
- 名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: OPVNjM8g)
弐ノ章「人形人間」
今日もまた、恐怖の館に人間が呼ばれていた。
「貴方……。嫌いじゃないわ」
「そうなの?」
「ええ、ずっとここにいてみる?」
「うん、いいよ」
「私から逃げようなんて考えないでね」
この人間、最高。人間のくせに人形のよう。
いいえ、人形より人形。私が造った人形には感情が宿る。
でも、この人間には感情すらないじゃない。
「わかった」
どうやら僕は、この銀髪のお姉さんに気に入られたらしい。
……どこが気に入られたかは解らないけど。
「さあさ、いらっしゃい。私の可愛い人形達」
パンパンッと2回手の平をたたくと、3体の人形が現れた。
「新しいご主人様よ。挨拶なさい」
「わたしは ひつぎ。よろしく」
「宜しくね」
金色の髪は腰までの長さで、大きな青い瞳が薄暗い部屋で輝く。
「……神狩 彌華」
銀色の長い髪に、青い瞳。右目に残る涙のような紅い跡が印象的。それに、真っ赤なドレスも。
「宜しく」
「天使! 抱っこ〜っ!!」
“天使”と自分の名前を告げてから飛びついてきた。
オレンジ色のような茶髪に、緑色の瞳。雰囲気は本当に天使みたい。
「宜しく」
「お前もあの女に捕まったのか。名前は?」
「僕はラグ。君は?」
「大樹院 崇志」
なんか、コイツの雰囲気、普通じゃねぇな。
「ねぇ、あのお姉さんの名前は?」
「知らねぇ。あの女、自分のことは何も話さねぇから」
「ごしゅじんさまの なまえが しりたいの?」
「えっと、君は……。柩ちゃん」
「“ちゃん”はいや それより ごしゅじんさまの なまえ」
「知りてぇな」
「ごしゅじんさまは いう゛……」
そう言ってすぐ、柩の首に短剣が刺さった。
「……余計なことを話したようね」
そこに立っていたのは、あの銀髪の女。
PR