ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ペルセウス ( No.10 )
- 日時: 2010/12/05 22:18
- 名前: クロス ◆YnxfJR0Rdc (ID: rXEJOjNA)
5話「忍と攻と全能者」
ーイギリス ルイス・キャンベラー邸
無駄に広く長い廊下では、この屋敷の主、ルイス・キャンベラーと息子、エヴァンス・刹那・キャンベラーが銃を乱射しておりました。
「父さん!俺に乱射したって全くの無意味です!」
「どきなさい、エヴァンス。打たれたいのですか?」
ルイスは平然を装っているつもりらしいが、額や腕には血管が浮かんでいる。
「俺が全能だということをわすれたのですか?父さん」
エヴァンス(刹那)は銃弾を弾きながらルイスに歩み寄る。
「嗚呼、そうでしたね。でも、エヴァンス?私が攻撃力に関してはあなたより秀でていることもわすれないように」
父子は同時に口元を歪ませ一気に間を詰めた。
廊下には赤い液体が流れた。
だが、それはルイスのものでもエヴァンスのものでもなかった。
「ルイス、刹那、あなたたち怪我は無い?
……死なれたら…困るのです…」
その言葉を琴子が発したのは寝室だった。
少なくとも、彼女自身はルイスとエヴァンスの仲裁に入った直後に言ったはずだった。
(……【時間操作】…か)
テレビを付けるとライブでバライティ番組をやっていた。
『今日、4月5日はイースターマンディです』
(これは今朝観た番組…)
彼女の腕には傷はなかった。
「琴子、おはよう」
「おはよう」
朝が弱い琴子をルイスは毎朝こうして起こしてくれる。
「よくねむれたかい?」
「ええ。とても。面白い夢をみたわ。」
「?」
普段そんな話をしない琴子にルイスは驚いた。
「あなたと刹那が喧嘩するの。2人ともすごく興奮していたの。それで何で戦おうとしたと思う?」
「さあ、わからないな。銃とか?」
「いいえ。あなたと刹那は剣で戦ったの。」
ルイスはおかしくなった。
「琴子の中の俺はそんな要領の悪い奴なのか?」
「違うわ。あなたたちは正々堂々としていて、武器なんかに頼らないひとってことよ。そうでしょう?」
=後書き=
5話を読んでいただきありがとうです!!
6話は帰国しますので生徒会の活躍を是非ご覧になってけださいね☆
でわでわクロスでしたー★