ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 狂人の遊び 気づけば500参照ゲット♪ ( No.115 )
日時: 2010/12/17 20:15
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: 最近は寒い。どうなっとるんじゃい。

第42話「黄色い雪」

夜が更け、ただいま午前0時。
寒気が溢れ、池は凍る。

はっきり言えば、寒い。

一応善の戦士たちも寒いというのは分かる。
夜遅いので近くの無人の宿に泊まることにした。

「ふぃー。疲れたああ。寝ていい?」

朱嵐は相変わらず、寝転ぶ。
黒薙は呆れた顔でうなずく。
すると「グー」と音が鳴る。

レアリスのおなかからであった。
レアリスは頭をカリカリ掻きながら苦笑いする。

「はいはい。飯ね、飯。よし、晩飯タイムだ。どっか探しに行くよ。」

ルィンと坂下以外、食料を探しに行った。
坂下はルィンの方を向く。

「いいんですか?お腹減ってないんですか?」

「あ・・・うん、まぁ・・・そんなに減ってないよ。」

坂下はそれを聞いたあと、夜の空を見上げる。
星が輝き、月は癒しの光りが照らす。
風は舞い、草木は踊る。

坂下は少し笑った。

ルィンは疑問に思い、話しかける。

「どうしたの?1人で笑っちゃって。」

「いえ。自然を見てると、なんだか和ましくて。」

ルィンも一緒に空を見上げる。
確かに、微笑む理由が分かるような気がする。
この状況が夢じゃなかったらいいのに。と思う。

だが現実は違う。
血は飛び交い、悲鳴が聞こえる恐怖の現実。
それを闇に葬り去るため、自分たちは旅をしているんだと言い聞かせたルィン。

すると空から白いものがたくさん降り始める。

雪だ。

「雪だ〜。見るのは何年ぶりだろう?」

「・・・素敵ですね。」

雪は落ちる。だが、雪の色がおかしい。
なんとなく黄色い。
坂下とルィンはそれを見逃さなかった。

「見ましたか?」

「見た見た。おかしい。」

雪が落ちた場所はみるみるうちに溶けていく。
ルィンは外に出ようとした坂下を引き止める。

「・・・なるほど。酸を浴びた雪ですか。このままじゃこの宿も綺麗サッパリ溶かされますよ。」

「どうすれば・・・。」

善の戦士たち-----------ピンチ!