ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 狂人の遊び 気づけば500参照ゲット♪ ( No.117 )
日時: 2010/12/17 20:45
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: 最近は寒い。どうなっとるんじゃい。

第43話「エピカの悪戯」

黄色い雪が降る。
それは和ましく見えるがそうじゃない。
それは悪魔の雪。

それに触れた者は溶けていく。
善の戦士たちは今、ピンチである。
今いる宿に悪魔の雪が降りかかる。

ルィンは窓に顔を引っ付け雪を眺める。
坂下も眺める。

「こうしちゃいれない!黒薙さんたちに伝えよう!」

「無論。そのつもりですよ。」

坂下は足早に厨房へと走る。
ルィンは険しい表情をし、空を見上げる。

(今の状況、外にも出れないじゃないか。外に出れば酸の餌食。だからと言ってここにもいれない。そのうちタダの廃墟になる・・・。どうする?!)

すると窓がいきなりひび割れる。
ルィンはバッと窓から手を離し、周りを見回す。
だが、これといって気になるものはなかった。

自分が力を入れすぎたのだと思った。
だが窓はまたひび割れる。
自分じゃない。誰かがひび割らせたのだ。

そうとわかるとルィンは武器の拳銃を構える。
すると、廊下からドタドタ走る音が聞こえる。

「どうしたっ!?」

幻道が駆け寄る。
ルィンはさっきあったことを話す。
すると幻道は「はぁ?」と首をかしげる。

「雪なんざ降ってねぇじゃねえか。」

「え!?」

ルィンはきょとんとする。
坂下もにらみをきかせる。

すると夜空に大笑いが響く。

「アハハハハ!!よーぅ、ルィン。随分と面白い反応してくれたじゃないか。」

ひび割れていた窓が完全に割れ、そこから女性が現れる。ルィンは驚いた様子で、

「サランッ!」

と、女性の名前らしき言葉を発する。
サランは腰に手を当て、笑う。

「よう、善の戦士。あたしはサラン・カファル・エル・リグナール。エピカさ。」