ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 狂人の遊び 気づけば500参照ゲット♪ ( No.129 )
日時: 2010/12/19 20:22
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: 最近は寒い。どうなっとるんじゃい。

第49話「眠る青年」

黒薙と三木はその青年を見て、動揺した。

こいつは本物か?
これは夢か?
全て幻か?

心の中に迷いがうずまく。
異変に気づく戦士たち。

「だいじょうぶ?彩佳ちゃん、故さん・・・。」

レアリスは少し心配した様子で、顔を覗き込む。
三木は少し涙を浮かべ、黒薙は眉間にしわを寄せる。
その顔が少し怖かったのか、「ひゃっ」と言って急いで前を見るレアリス。

すると、幻道は青年に駆け寄る。

「おいッ!!お前、浅村だろっ!?起きろよ!目ぇ覚ませよ、なぁ!!」

いくら怒鳴り散らしても、起きない。
ただ、死んでいないのはわかる。
息はしている。だが眠ったまま。

すると、今まで泣かなかった幻道が涙を浮かべる。
ベイルはその姿を見て、少し心が痛む。
ベイルも近づき、青年の体を揺すった。

「俺の友達が起きろっつってんだよ!起きろ・・・起きろ・・・!!起きろって!!」

するといきなり、教会の七色の窓が割れる。
涙のしずくのように、落ちる。
するとそこから、鉄パイプを持った男が現れる。

それを見た幻道とベイルは声を揃えて、

「あ!病院の!」

「よう、この王の存在を覚えるたぁいいツラしてやがる。お前らだよな?善の戦士ってよ。」

鉄パイプを振り回す王こと、玖我瀬 瑠華。
外見的に、善の戦士とは思えない様子。
だが、善の戦士ということが分かる。

なら・・・

黒薙は早速、問うことにした。
まず、情報から取らないと分からないからだ。

「アンタ、何故あたしたちのこと知ってるの?」

「あぁ、あの眩しいおばさんから聞いた。ええと、神様だっけ。ヌトっつってたな。」

「ヌト・・・?」

「おうよ。そいつが、俺のこと善の戦士の一員だからお前らと行動を共にしろだと。」

黒薙はあごに手を当てる。
ヌトが言うなら本当か・・・?
ヌトがこの善の戦士を結成した。
なら、こいつはやっぱり。

「あんた、名前は?」

「俺は、玖我瀬 瑠華。全ての王よ!」

すると、幻道はいきなり玖我瀬を睨みつける。
そして、音速で瞬間移動し、玖我瀬の胸倉を掴んだ。

「お前かよ・・・。浅村を・・・あんなにやったのは!!」

それを聞いた玖我瀬は鼻で笑う。

「俺じゃねぇーよ。そいつ、フラフラしながらここに入ってきて倒れたんだ。それっきりだぞ。」

そう言うと、玖我瀬は胸倉に手を掴む幻道の手を弾く
幻道は悲しそうに青年の方を見る。

すると、年老いた老人が青年をまじまじと見ていた。