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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 狂人の遊び 読者待望の第三章、ついに“始動”——— ( No.151 )
- 日時: 2010/12/31 10:29
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
第58話「隠れた記憶」
「誰・・・それ・・・。」
俺は衝撃を受ける。
自分の名前のはずなのに、まるで他人事だ。
後が引っ張られる。
後を見ると赤髪の男の子、いや幼児期の俺がパーカーを引っ張っていた。
「ねぇ、琉聖くんを知ってるの・・・?お兄ちゃん。」
「琉聖・・・?コイツのことか・・・?」
幼き俺がこくんと小さな顔をうなずかせる。
ということは「狂神 黒影」は偽名ということか。
幼き俺に聞いた。
「コイツの名前は・・・?」
「高橋 琉聖くんっていうの。僕は、浅村 零ね。」
・・・知ってる。
お前が俺だからな。
まあ子供だし、そんな深いことは考えないか。
狂神の本名は「高橋 琉聖」か・・・。
いきなり頭が痛くなる。
思い出せそうで思い出せない・・・
「高橋 琉聖」という幼児・・・
聞いたことがあるのだ。
幼き俺は口を開く。
「琉聖くんは、昨日ここに引っ越してきたんだよ。最初はとても怖かったけど、すぐにお友達になったんだ。」
------そうか。
狂神は引っ越してきたんだ。
その1週間後失踪したんだ・・・。
もう、記憶のかけらもなかった・・・。
俺と狂神は・・・友達だったんだ・・・。
「ねぇ、琉聖くん!いつものマジック見せてあげてよ!」
「うん・・・いいよ・・・。」
狂神は手を広げ、力を入れる。
すると、小石が浮く。
マジックじゃない・・・これは超能力だ。
気づかなかった・・・。こんな時から特殊能力者だったのか。
「わっ、大変だ!もうこんな時間だ!ゴメン、かえるね。」
「うん・・・また、明日ね・・・零くん・・・。」
俺は、公園から出て行き、家に帰る道を走っていった。
しばらく俺のことを見つめていた狂神はその後口を開く。
「ねぇ、お兄さんも能力者でしょ・・・?」
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