ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.166 )
日時: 2011/01/01 19:47
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: http://ameblo.jp/pokemon19/

第64話「戦いは最高だ」

「・・・うっ」

ここは何処でしょうか・・・。
さっきまで廊下だったような・・・。

岩が続く岩山。
空は青く、空気が澄んでいた。
だが、緑一つ無い。

緑があるのは自分の髪の毛だけ。

「いたいた、坂下 狢くん。」

大きな岩山の天辺から、銀色の白髪の長髪男が飛びおりてくる。
そして坂下に近づき、見つめるこの男。
手には鏡を持っている。

「やあ、こんにちは。僕は黒の刺客NO.11の長谷川 洋清。この世で一番カッコイイ男だよ。」

相当のナルシストである。
鏡で自分の顔を映す。
すると、よろめいた。

「あぁ、なんて美しい顔だ!こんなカッコイイ顔はこの世の中で僕一人じゃないか・・・?」

そう言った後、坂下を見つめた。
するといきなり、驚いた様子でしりもちをつく。

「き、君!!その顔・・・なんて・・・美しいんだ・・・!!ぼ、僕以上かもしれない・・・!!僕より上が居るなんて・・・許せないッ!」

坂下は呆れた顔で、ビシッと毒舌を効かせる。

「相当イカれてますね、そんな奴と戦いたくありませんよ。さっさと消えるなりなんなりしてください。」

長谷川は、それを聞いた後形相を変えて坂下を睨みつける。

「口も悪いね。僕は消えるわけにはいかないんだよ・・・!消えるのは君だ、坂下 狢くん!!!」

「いいえ、私が消させていただきます。」

坂下はナイフを取り出し、長谷川に向けて伸ばす。
すると長谷川は後ろから5mぐらいのムチを取り出し、刃を弾いた。
坂下のナイフは弾き飛ばされ、地に刺さる。

「・・・なんていう力だ・・・。手の痺れが止まらない・・・。」

「どうだい、僕の鞭は!この鞭はちょっと違うんだよ。伝説の神蛇、黒蛇の皮で作られた皮でね。その黒蛇の皮は、硬い・・・

握られた硬い拳が、長谷川の頬を殴る。
長谷川は「ぐぶゎ!!」と声を上げ、倒れる。
その手は、坂下の伸びた手であった。

「私の拳はあなたの鞭より硬いようですね?」