ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.170 )
- 日時: 2011/01/02 20:29
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
第65話「鏡は僕だけ見てくれる」
「ぶごぇっ・・・。なかなか・・・やるね・・・。」
長谷川は、口の血を腕で拭く。
坂下は、腕をグルグル回して準備体操している。
「私の腕の力で飛ばされては、私には勝てませんよ。」
すると長谷川は鏡を取り出し、地に落とした。
鏡は一瞬七色に光り出す。
すると鏡から、大量の長谷川が出てくる。
ナルシスト男がこんなにいたらハッきり言って幻滅する。
それを見た坂下は一瞬にして目つきが変わる。
「その、変態軍を全て蹴散らします。この世が貴方のような変態だらけにならないように。」
坂下は走り出し、ナイフを取る。
長谷川達は坂下の所へ走ってくる。
「さあ、レディー!!ここで、死ねッ!!」
「それは貴方だと言ったでしょう?」
伸びたナイフと鞭が当たりあう。
どちらも弾かれず、当たりあう。
坂下は一瞬の隙も逃さない。
長谷川(本物)の腹部を蹴る。
そう、坂下はあんなに大量に居る長谷川の中で本物を見つけ出せるぐらいの集中力の持ち主なのだ。
長谷川は目を空ろにし、バランスを崩す。
長谷川の鏡が、坂下のナイフによって割られた。
これで攻撃手段は硬い鞭だけである。
そして坂下はナイフを伸ばし、長谷川を斬った。
血は飛び散り、長谷川は倒れた。
「ぐはぁっ・・・!!そ、そんな・・・!」
「残念でしたね。Your defeat(貴方の負け)です。」
坂下は立ち去ろうとした。
だが、長谷川の笑みを見逃さなかった。
「クックック・・・」と笑いをこらえるが、丸聞こえである。
「何が可笑しいのです?貴方の負けのはずです。」
「レディー、甘いね。僕が一つしか鏡を持ってないと思っているだろ?」
「何-------!?」
「鏡は僕だけ見てくれるんだ・・・!」
長谷川はバッと立ち上がり、コートを開ける。
そこには、無数の鏡がついていた。
坂下は検討外のことが起きて動揺を隠せない。
長谷川の鏡に坂下が写る。
すると、その鏡から無数の坂下の分身が現れる。
坂下はナイフを振り回し、分身の腹部を刺した。
すると坂下の腹部からも血が噴出した。