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Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.172 )
日時: 2011/01/02 21:25
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: http://ameblo.jp/pokemon19/

第66話「牙狼の若き忍者」

一方、こちらは木に囲まれる森林地帯。
木漏れ日に当たる、倒れる女性。

「うっ。ここは・・・?」

辺りを見回すこの女性は、雪砂 彩。
雪砂は辺りを見回した後、ふと目に入る倒れる小さな男の子。
服装は忍者の格好をしているが・・・?
雪砂は、忍者っ子のもとへ駆け寄り体を揺する。

すると忍者っ子は目をこすり、雪砂を見る。
そのあと、ビックリしたのか雪砂を蹴る。

「あぶぅわ!!いったぁ!!なに、コイツッ!!」

「うるさい、白軍!今回の勝利は・・・、

雪砂は怒りを忍者っ子にぶつける。
雪砂の拳は、忍者っ子の顔面に突撃。
鼻血だし、よろめく。

「いつつつつ・・・。おのれ、小癪な小娘・・・、

雪砂、次は殴るのではなく顔面を蹴った。
流石に、喋りも止まる。

「ホント、ウザー。生意気な上に、黒軍!?ありえないよ。」

忍者っ子はヨロヨロしながら、背中にある刀をとる。
刀を構えるが、ちょっと弱そう。

「わ、我こそは・・・黒の刺客NO.13!西川 牙怜!」

「・・・アンタ、忍者でしょ・・・。」

雪砂は呆れながら、鴉羽を出す。
若き忍者、西川は一瞬にして消える。
流石忍者だ、素早さはすごい。
だが、鴉の雪砂は敵対心を燃やしたのか猛スピードで消える。

西川は地に立ち、周りを見回す。
後を見ると、目の前に雪砂が立っていた。

「うっ・・・ひぃ・・・。」

雪砂は問答無用で鴉羽を降り下げる。
西川はバック天をし、何とか避ける。
スカーフがちょっと斬れた。

(ふっ・・・あぶなー・・・。)

なんとも黒の刺客らしくない。
雪砂は余裕をもてたのか、一気に飛ばす。
斬るのはちょいとかわいそうなので、腹部を蹴る。

西川は遠くに飛ばされるが、負けじと指を二本立てる。
そして叫ぶ。

『忍法!瞬間移動の術ッ!!!』

西川は一瞬にして消える。
その後から、雪砂が追いかけてきた。
だが、そこには西川の姿が見当たらない。

「あっれー?何処行ったかな?そういや、エターナさんが言ってたな。倒す時は息の根を止めろって。狂人の遊びとそんな変わらないねぇ。」

「隙アリじゃ、娘!」

雪砂は後を向く。
西川は刀を構え、すっとんでくる。
鴉羽を構え、なんとか受け止める。

「なーにが、「隙アリじゃ」だ。簡単に受け止められるよ、オチビちゃん。」

「ふっふっふー!甘い、甘い甘い・・・あまぁぁぁぁい!!」

西川の声がこだまする。
雪砂は呆れた顔で、ため息をつく。

「いくら黒軍で勝ちたいって言っても、それじゃ子供っぽすぎ。なにが甘いなのよ。」

「ならば、ハッキリ言おうじゃないか。」

西川は、遠くへ走る。
雪砂は追おうとしたが、足が動かない。
下を見ると、ネバネバの物体が足を固まらせていた。

「ちょっと・・・!」

「ふはははは!!それは、「粘着の液体」じゃ。これで貴様はもう逃げられまいっ。」

「逃げられない・・・?どういうことよ!」

「貴様、その短剣でこの刀を受け止めたな?そこからもう罠だ!俺の刀には「爆破の術」が仕組まれておった!何かに触ると、爆破の術は接触したものに移る!」

「えっ・・・!?」







「さあ、思う存分爆破せよ!!『忍法!爆破の術!!』」




大爆発は森林を燃やす。