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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.174 )
- 日時: 2011/01/02 22:00
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
第68話「母は息子のために」
映像で観る、戦い。
まるでお笑いを観るように、釈朱は笑っていた。
ガルベルは紅茶を沸かしている。
教室のドアが「ガラガラッ」と開いた。
「あぁ、12のお袋か。」
「・・・止めなさい・・・!こんな戦いは・・・、
「おいおい・・・、そんなこと言うためにこんな物騒なとこに足運んだってかぁ?無理しすぎだ。」
12の母、おそらくNO.12の母と思われるこの女性は暗い表情をずっとしている。
釈朱はそんな顔を見て、笑った。
「息子のために、そんな顔も出来るのか。羨ましいもんだねぇ。息子を脱退させたいか?」
母はコクリとうなずく。
釈朱はガルベルが沸かした紅茶を啜る。
「じゃあ、息子と息子の対戦者を殺して来い。」
「・・・どういうこと・・・?」
紅茶を啜り、瞳が母に映る。
「息子のためなら・・・そんなことぐれぇできんだろ?」
「・・・・・・・。」
母は下を俯く。
教室を飛び出し、階段を駆け上がる。
屋上に上がり、雨に打たれる。
母も今、心の天気模様はこんな状態。
雷が鳴り響き、風は轟く。
「・・・あの子のためとはいえ・・・未来を残す子達を殺められない・・・。無理だわ・・・。」
目から流れる悲しき涙。
雨と混ざり合い、地に落ちる。
「・・・こんな能力で・・・あの子を救う・・・。なら・・・。」
階段を下り、教室に入る。
釈朱は、母を見つめる。
「どうなんだ・・・?」
「やるわ。私が・・・倒すわ・・・。」
「よろしい。」
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