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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.186 )
- 日時: 2011/01/07 21:20
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
第74話「暗闇なんて怖くない」
暗黒の空間に閉じ込められた、幻道 千恵。
だが、顔は余裕だった。
暗闇の空間に、悪意に満ちた空内の声がこだまする。
「アハハハハッ!!修道服着てるような、宗教信者はそこで伏せてなさい。そこは、呪いの力で作った、「呪空間」。長い時間閉じ込められてると、呪いの力で押しつぶされて即死よ?」
「ほう。よくこんな大層なもの作って・・・。関心、関心。」
「黙れ・・・。余裕ぶっこいたこと抜かして・・・。」
最後にそういって、空内の気配が消えた。
勝ったと思って、逃げたようだ。
千恵は、恐ろしいとも思わなかった。
なぜなら、祈りの力は悪をも超えると信じてるから。
「悲しき過去に閉じ込められた、少女。これは救わねばならない。」
千恵は十字架を持ち、小さく呪文を唱える。
その声は清らかで、小さな声ながらも、空間を揺らす声だった。
呪文を唱えながら、思った。
(・・・勝利するには、黒軍を殺めること・・・。おかしいの・・・。そんなことは、戦いとして不正・・・。不正な勝利・・・。これは・・・裏で・・・。)
呪文の声は、だんだん大きくなる。
この呪文は長い詠唱がかかるようだ。
これを利用すれば、裏を突き止められるかもしれない。
今の状況、親玉たちに見つかれば一環の終わり。
ならば「意識分身」の呪文を使って、近くで見た国立図書館に行き、本で情報をもらえば・・・。
千恵はこれでも上級の魔女。
二重呪文なんて軽い。
心の中で「意識分身」を唱える。
すると、煙があがり、もう1人の千恵が姿を現す。
「一つお願いがあるんじゃ。近くの国立図書館に行って情報を・・・。」
「任せなさい。直ぐに帰って来るから。」
(さて、なるべくあの少女だけは殺めたくないからの。完全詠唱まであともう少し・・・。)
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