ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 狂人の遊び オリキャラ募集中 ( No.19 )
- 日時: 2010/11/02 16:00
- 名前: 月夜の救世主 (ID: 07JeHVNw)
第六話「失踪」
零は目を覚ました。生きていたようだ。
零は自分が今、ここに存在していることが驚いて仕方ない。
「こ、ここは・・・?」
「ん?目を覚ましたみたいですよ。」
「あら、ホントだね。大丈夫かい?」
2人の女性が救ってくれたようだ。
1人は緑色の髪の毛でポニーテール。もう1人は浴衣姿の金髪の長髪。どちらも美少女である。
「ほら、もう1人の男も大丈夫だから。ただ・・・結構重症だから完治には時間がかかるよ。」
「す、すまんな。ところで・・・。」
「あんたらは参加者か?って聞きたいんでしょ?ふーん・・・そんな感じかな・・・?」
見たところ助けてくれたから、悪いやつではなさそうだが、さっきから全然喋らないもう1人の緑色髪の女子は・・・。
「お前も参加者か・・・?」
「はい、そうです。他人には手出しませんが邪魔するなら誰だって殺りますよ。」
恐ろしい女子だった。
あまり、近づかないほうがようさそうだ。
とにかく、ここにずっとお世話になれない・・・忘れていた。白たちををさがさないといけないんだった。
せっかく研究所から出れたんだ。探さないと。
零は、救護室のベッドから降りた。
「あぁ、お前大丈夫なの?怪我してるんじゃ・・・。」
「急がないと、他の仲間が危ないんだ。」
「ほお、他にも仲間がいるのか。」
「じゃあ、私も一緒に行ってきますよ。」
「そうか、頼んだよ。あたしは他のところ見てくるから。」
どうやら、探すのを手伝ってくれるらしい。
とにかく、質問をしてみた。
「お前、名前は?なんのために来た?」
「私は、坂下 狢。そして、あのもう1人の女性は黒薙 故さんです。それと、もう一つのご質問ですがどうしてそこまで言わなくてはいけないのですか?」
「うっ・・・。わかった、言わなくていい。」
この坂下 狢、すごい威圧感というかすごいオーラがただよっている。二人きりにはちょっと精神的に無理である。
「では、次は私から質問させていただきます。あなたは狂神はご存知ですね?」
「あぁ、もちろんだ。アイツのヘンなゲームを終わらせるためにいろいろと作戦を練っている。」
「そうですか。あなたもですか。お仲間は何人くらいいらっしゃるんです?」
「3人ほどだ。」
「3人ですか。なら、捕まってるっぽいですね。」
「ど、どういうことだ?」
「ご3人とも、戦わないのなら狂神は面白くないので、捕まえて操っているか・・・それとも。」
「くっ・・・。」
なんとなく嫌な予感がした。
零の勘は少し強い。
すると、奥から巨乳の美女が走ってきた。
三木 彩佳だ。
「おーーーい!零ちゃーんッ!」
「み、三木!無事だったか。」
「おや、お仲間のお1人ですか。お1人が無事なら殆どの確立で後のお二人は捕まってるようですね。」
「ど、どうしてそんなことが!」
「そ、そうなんだよ!ってか、捕まったっていうより・・・いなくなっちゃったんだよ!」
「なっ!」
「それでは、私はこれで。自分の用事もありますから。」
坂下は廊下の奥へと走り去ってしまった。
なにやら、狂神のことをやたら知ってるようにベラベラと喋っていたが、まさか本当に・・・。
「とにかく、いなくなったって・・・!?」
「う、うん。気づいたら、なんかすんごい広いところで・・・。大きな女神の像があって。」
「・・・女神の広場か。」
「そ、そう、そんなとこ!それで一緒にいるはずなのに、二人ともいないの!」
「うむ、二人して女のお前を置いていったりはしない。まさか、坂下が言ったことは本当のことっぽい。本当だとしたら、白や黒夜が危ないぞ!」
「そ、そーだよ!急いでさがそ!」
三木は今にも泣きそうな顔だった。
「ワッハッハッハッハッ!!!」
するといきなり大声で笑う男の声が聞こえた。
そいつは・・・ブレック大佐だった。
ブレック大佐はこの軍の鬼大佐として知られている。
下級隊員のことを、雑魚扱いしており、相当の悪である。
「フンッ!浅村君こんなところで何してるんだね?」
「ブレックか。今、お前とつまらん雑談をしている暇などないんだ。そこをどけ。」
するとブレックの笑いはいきなり大笑いではなく嘲笑いに変わった。
ブレックは少し右に寄る。するとそこにはぐったりと立った、白と黒夜が立っていた。
「は、白!!黒夜!!」
「フンッ!貴様の探し物はこいつらか。だがもう売り切れだ。この私が買ったのだよ。」
「ちょっと!おじさん、白ちゃんたちに何したのよ!!」
「おやおや、お嬢チャン。いいカラダしてるね。おじさんと来ないか?この男は、卑劣な男だぞ?」
「やだ、あたしイケメンがいいよ。アンタみたいな最低な男とくっつきたくなーい!!」
三木は零の腕をギュっとにぎる。
なんとなく分かる、三木はあんなにおどけながらも心の中では怒りに満ちているのだ。
零だってそうだった。
「はっはっは!悪いお嬢チャンだねぇ。ならおじさんが意地でも手に入れて見せるよ。さぁ!浅村君、小西君!行きなさい!!」
「はい・・・。」
白と黒夜は武器を構えて、零たちに襲い掛かってきた。零たちも武器を出し、身を守った。
ブレックは笑いながら観戦している。
零は無性に腹が立った。戦いを笑うなと。
刀を振り回している、白をみねうちする。
白は、倒れた。だが、浅い気絶だ。また起き上がる。
「よし、これで白は元にッ!!」
零はブレックに襲い掛かる。
そして、刀を振り下げる。
するとあっさり、サーベルで受けられてしまった。
そのサーベルの出す時の速さ。見えなかった。
ブレックは口を開く。
「これで戻った?はっはっは!おもしろいこと言う隊員だよ。」
「なっ!」
ブレックはサーベルの先を地面に叩きつける。
すると地面が盛り上がり、零は飛ばされた。
そして壁に叩きつけられた。
三木は銃を連射する、黒夜を影を操って足を掴ませた。動きを封じたのだ。
「ゴメンネッ、黒ちゃん!」
三木は、黒夜の首元を蹴る。
黒夜は気絶した。
「れ、零ちゃん!?」
三木は零に駆け寄る。
零は、気絶してしまっている。
こう見ると、ブレックの技のすさまじさがよく分かる。ブレックがまた大笑いする。
「わっはっは!!ボーイフレンドが寝てしまったようだねぇ。さあ、来なさい。私たちと。」
さっきまで倒れていた白と黒夜も起き上がり、三木の首元に刀の刃先を少しつける。
零たちに最大の危機がせまる。