ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.198 )
- 日時: 2011/01/14 20:32
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
第80話「魔法コンボ」
ベイルは泣く。
泣いて泣いて、泣きまくる。
死にかけだったベイルを救う、神の手。
それは、レアリスとアスター。
もうベイルはそこそこ諦めていた。
攻撃しても効かない、相手の攻撃は半端ない。
でも、神の手が差し伸べたんだ。
(意地でも---------勝つッ!!!!)
ベイルは銃を素早く取り出し、風見に弾を連射する。
その速さは風見を惑わすほど。
さっきの弱弱しいベイルではない。
目つきは------------強くなった。
「うぐぐっ・・・。やるな!!でも・・・!」
風見は武器を変形させる。
剣は鎖鎌になった。
「でりゃあああっ!」
鎖は飛び、ベイルの足に巻きつく。
ベイルはこけ、地面に叩きつけられた。
その拍子に刃が太ももに刺さった。
なんともいえない痛みがベイルを襲った。
「た、大変!!アスター、お願い!」
アスターは走り出し、風見に襲い掛かる。
風見が苦戦している間に、レアリスはベイルの治癒をする。
傷はみるみるうちに塞がっていく。
「・・・あ、ありがとう・・・。もう、俺・・・なきそ・・・。」
「頑張ろ!あたしも手伝うから!」
レアリスはにこっと微笑む。
ベイルの顔が少しだけ赤くなったが、レアリスは気づかず、風見を睨みつける。
「ベイル、お願い。絶対に殺さないで・・・。あの人を・・・。」
ベイルは顔を一掃変え、驚く。
「ななななな・・・なんでだよ!!殺らなきゃ・・・勝てないんだぜ?!」
レアリスは悲しそうな顔でベイルを見つめた。
その瞳は大事なことを訴えるような・・・そんな瞳。
ベイルは頭をポリポリ掻いたあと、
「うぁぁーん・・・・よし!!殺さない!!約束する。その代わり、1週間起きないくらい気絶させないとな。」
レアリスは大きくうなづく。
でも問題が・・・。
ベイルの弾は、特別で撃って相手に当たれば、破裂し大きなダメージを与えることができるのだが・・・それが効かなければレアリスの攻撃だって効かないかもしれない。
「さて、どうしようか・・・。」
「じゃあ〜・・・。力を合わせようよ!1つがダメなら2つで。2つがダメなら・・・3つで!!」
レアリスはアスターの頭に手をポンッと置いた。
ベイルは、「よしっ!!」と銃をクルクルッと回す。
「行くぜ・・・!大暴れしてやるぞ、と!!」
風見がようやくバランスを戻し、鎖鎌を回す。
目つきが変わった。本気になったのだ。
でも、ベイルたちだって本気だ。負けるわけにはいかない。
ベイルは銃を連射する。
その後、レアリスが呪文を唱える。
ベイルが撃った弾に魔力が宿る。
すると弾たちは赤い灼熱の炎のように燃え上がり、速さを増す。
あまりの速さに風見は戸惑い、撃った弾全てを受ける。
風見の体は燃え上がる。
「うぐわあああっ!!!な・・・、なんだ・・・これぇぇぇぇぇ!!」
レアリスはまた呪文を唱えた。
風見に大量の水が直撃する。
そして頭上に大きな氷の塊が落ちる。
風見はバタッと倒れ、ピクリともしなくなった。
これで1週間ほど気絶(意識不明?)となった。
だが、死にはしないとレアリスは自信たっぷりに言う。
本当かベイルはちょっと不安になる。
「よし。でもよ、どうしてここまでこれた?対戦場所から出れないはずだぜ?」
ベイルは腰を下ろしながらレアリスに問う。
レアリスも座って、微笑んだ。
「星が・・・私たちの星が・・・助けてくれたの。この世の危機を防ぐために。」
「ふぅーん。お前の星か。」
ベイルはレアリスの顔をじっと見つめた。
(あれ?どっかで見たような・・・?)
するとレアリスは「あっ!」と声を上げる。
ベイルはあわてて、顔を伏せた。
「あの・・・この戦争のことなんだけど・・・。」